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標準倉庫寄託約款(乙)

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この書式は、標準倉庫寄託約款(乙)のひな形です。

書式の一部抜粋(本文)

倉庫寄託約款(乙)

第1章 総   則
(本約款の適用)
第1条 当会社の締結する寄託、寄託の予約及びこれらに関連する契約については、この約款に定めるところによる。
2 この約款に規定していない事項については、法令及び慣習による。
(営業時間及び休業日)
第2条 当会社の営業時間は、午前○時から午後○時までとする。
2 当会社の休業日は、国民の祝日、日曜日及び営業地慣行の休日とする。
3 前2項の営業時間及び休業日は臨時に変更することがある。
(庫入、庫出その他の作業)
第3条 貨物の庫入及び庫出その他の作業は、すべて当会社が行なう。ただし、当会社が特に承認したときは、この限りでない。
(書面による意思表示)
第4条 当会社は、寄託者が当会社に対して通知、指図その他意思表示を行なうときは、書面によることを要することができる。
(通知、催告)
第5条 寄託者は、その住所又は氏名若しくは名称を変更したときは、遅滞なく当会社に通知しなければならない。
2 当会社の寄託者に対する通知又は催告は、当該寄託者を知ることができないとき又はその所在を知ることができないときは、民法第97条の2に定める方法により行なうことができる。
(業務上受領する金銭の利息)
第6条 当会社は、業務上受け取った金銭に対しては、利息を付けない。

   第2章 寄託の引受及び受寄物の入庫
第7条 当会社は、次の場合には、寄託の引受をしないことができる。
 ⑴ 当該寄託の申込がこの約款によらないとき。
 ⑵ 当該貨物が危険貨物、変質又は損傷しやすい貨物、荷造の不完全な貨物その他保管に適しない貨物と認められるとき。
 ⑶ 当該貨物の保管に適する設備がないとき。
 ⑷ 当該貨物の保管に関し特別の負担を求められたとき。
 ⑸ 当該貨物の保管が法令の規定又は公序良俗に違反するとき。
 ⑹ その他やむを得ない事由があるとき。
(寄託申込書)
第8条 寄託者は、貨物の寄託に際し、当該貨物に関して次の事項を記載した寄託申込書を提出しなければならない。
 ⑴ 貨物の種類、品質、数量及び荷造の種類、個数並びに記号
 ⑵ 寄託者の住所及び氏名又は名称
 ⑶ 保管場所及び保管期間を定めたときは、その旨
 ⑷ 貨物の寄託申込当時の価額
 ⑸ 貨物の保管又は荷役上特別の注意を要するときは、その旨
 ⑹ その他必要な事項
2 当会社が寄託申込前に貨物の送致を受けた場合において、当該貨物の寄託を引き受けたときは、寄託者は、当会社が送致を受けた日の日付により寄託申込書を提出しなければならない。この場合においては、寄託契約は、送致の日から効力を生じたものとみなす。
3 当会社は、寄託者が寄託申込書を提出しないため、寄託申込書に記載すべき事項を記載しないため又は寄託申込書に記載した事項が事実と相違するため生じた損害については、責任を負わない。
(寄託価額)
第9条 受寄物の価額が明示されないとき又は寄託の申込に際して明示された受寄物の価額を当会社が不相当と認めるときは、当会社は、貨物の引渡を受けた後遅滞なく相当と認められる額をその価額と定め、寄託者に対してその旨を通知する。
(貨物の引渡)
第10条 当会社が寄託の申込を承諾したときは、寄託申込者は、約定の日時に約定の場所で貨物を引き渡さなければならない。
2 当会社は、貨物の引渡を受けたときは、寄託者の請求により、貨物受取書又は入庫通知書を交付する。
(寄託引受の取消及び寄託契約の解除)
第11条 当会社が寄託の申込を承諾し又は寄託の申込を承諾した貨物の引渡を受けた後でも、次の事由があるときは、承諾を取り消し又は契約を解除することができる。
 ⑴ 第7条各号の1に該当することが明らかになったとき。
 ⑵ 前条第1項による貨物の引渡がなされなかったとき。
 ⑶ 当該貨物の価額がその保管料その他の費用に満たなくなったとき。
 ⑷ 寄託者が正当な事由がなく寄託物の検査を拒絶したとき。
2 寄託者が当会社に貨物を引き渡した後、当会社が前項により契約を解除したときは、寄託者は、遅滞なく保管料、荷役料、立替金その他の費用を支払い、当会社が指定する期間内に貨物を引き取らなければならない。
3 当会社は、第1項により承諾の取消又は解除をしたことによる損害については、責任を負わない。
4 当会社は、第2項の期間の経過した後は、貨物について生じた損害について責任を負わない。
(受寄物の検査)
第12条 当会社は、入庫に当り又は受寄の後に、寄託者の承諾を得て寄託者の費用において受寄物の全部又は一部についてその内容を検査することができる。ただし、承諾を求めるいとまのないときは、この限りではない。

   第3章 証券、証書及び通帳
(証書又は通帳の交付)
第13条 当会社は、受寄物に対して、寄託者の請求があったときは、貨物保管証書(以下「証書」という。)又は保管貨物通帳(以下「通帳」という。)を交付することがある。
2 前項の証書及び通帳は、譲渡したり又は担保に供することができない。

   第4章 受寄物の保管
(保管方法)
第14条 当会社は、受寄物を入庫当時の荷姿のまま当会社が定めた方法により保管する。
2 当会社は、寄託者の承諾を得ずに、受寄物の入庫当時の保管箇所又は保管設備の変更、受寄物の積換、他の貨物との混置その他保管方法の変更をすることができる。ただし、特約がある場合は、この限りでない。
(再寄託)
第15条 当会社は、やむを得ない事由があるときは、寄託者の承諾を得ないで、当会社の費用で他の倉庫業者に受寄物を再寄託することができる。
(混合保管)
第16条 当会社は、関係寄託者の承諾を得て、一つの倉庫又は同一の保管場所若しくは保管地における多数の倉庫において、種類及び品質の同一な受寄物を混合保管することができる。
2 当会社は、1人の寄託者に対し、他の寄託者の同意なくして、混合保管した受寄物の中から当該寄託者の寄託に係るものと同一数量のものを返還することができる。
3 前項の規定は、寄託者の1人が自己の寄託に係る数量の受寄物の特定保管に転換するときに準用する。
(保管期間)
第17条 受寄物の保管期間は、3か月とし、受寄物を入庫した日から起算する。
2 前項の保管期間は、当会社の承認を得て更新することができる。この場合において、寄託者は、保管期間満了の日までの保管料、荷役料、その他の費用、立替金及び延滞金を支払わなければならない。
3 第1項の保管期間は、特約により、別に定めることができる。
(寄託価額の変更)
第18条 寄託者は、寄託物の価格に著しい変動があったときは、遅滞なく寄託価額の変更を申し出なければならない。この場合、証書又は通帳の発行された寄託物については、同時にこれを提出するものとする。
2 当会社は、受寄物の寄託価額が不相当と認められるに至ったときは、寄託者と協議のうえ、相当と認められる価額に変更することができる。
(保管不適貨物の処置)
第19条 当会社は、受寄物が次の事由に該当するときは、寄託者に対して、相当の期間を定めて適宜の処置をするように催告することができる。この場合、寄託者は、遅滞なく処置をしなければならない。
 ⑴ 受寄物が保管に適しなくなったと認められるとき。
 ⑵ 受寄物が倉庫又は他の受寄物に損害を与えるおそれがあるとき。
 ⑶ その他やむを得ない事由により受寄物の保管を継続することができなくなったとき。
2 寄託者が当会社の定めた期間内に前項の催告に応じないとき又は催告をするいとまがないときは、当会社は、受寄物の廃棄その他適宜の処置をとることができる。
3 前2項の処置によって生じた損害及びそれに要した費用は、当会社の責に帰すべき事由に基づく場合でない限り、寄託者の負担とする。
(見本の摘出、寄託物の点検、保存)
第20条 寄託者が見本の摘出、寄託物の点検又は保存に必要な処置をしようとするときは、寄託を証する書類を当会社に提出しなければならない。
2 見本の摘出、寄託物の点検又は保存に必要な処置により荷造をき損し又は価格に影響を及ぼすものと認めるときは、当会社は、必要な書類にその旨を記載する。
3 見本の摘出、寄託物の点検又は保存に必要な処置であっても、やむを得ない場合には、これを拒絶することができる。

   第5章 受寄物の出庫
(出庫手続)
第21条 証書により寄託物を出庫しようとする者は、証書に指定された事項を記入して、記名押印のうえ、当会社に提出しなければならない。
2 証書の発行されていない寄託物を出庫しようとする者は、貨物受取書を当会社に提出しなければならない。この場合において、通帳の発行されているときは、あわせて通帳も提出するものとする。
3 当会社は、寄託者が寄託物を第三者に対して債権の担保に供したときは、出庫の請求に関し、その第三者と前2項の規定と異なる特約をすることができる。
(出庫の拒絶)
第22条 当会社は、保管料、荷役料、その他の費用、立替金及び延滞金の支払を受けない間は、出庫の請求に応じないことができる。この場合、出庫の請求に応じないことによる損害については、当会社は、その責任を負わない。
2 前項の場合において、留置期間中の保管料、荷役料、その他の費用、立替金及び延滞金は、寄託者の負担とする。
(一部の出庫の拒絶)
第23条 当会社が必要と認めたときは、受寄物の一部の出庫を拒絶することができる。
(出庫手続済寄託物の引取と出庫書類の流通禁止)
第24条 寄託物につき出庫の手続をした寄託者は、遅滞なくその貨物を引き取らなければならない。
2 当会社の出庫指図書、出庫伝票、出庫依頼書その他の出庫に関する書類は、譲渡したり又は担保に供することができない。

   第6章 引取のない受寄物の処置
(引取の請求)
第25条 当会社は、保管期間満了の後に、寄託者に対し、受寄物の引取を請求することができる。
2 前項の請求は一定の日までに引取がなされないときは引取を拒絶したものとみなす旨を付記してすることができる。
(供託)
第26条 寄託者が寄託物を受け取ることを拒み若しくは受け取ることができないとき又は当会社の過失なくして寄託者を確知することができないときは、当会社は、その受寄物を供託することができる。
2 前項の規定により受寄物を供託したときは、遅滞なくその旨を寄託者に通知する。ただし、寄託者を確知できないときは、この限りでない。
(競売)
第27条 当会社は、前条第1項の場合において、寄託者に対して期限を定めて受寄物の引取の催告をしたにもかかわらず、その期限内に引取がなされないときは、その受寄物を民事執行法の規定により競売することができる。
2 前項の規定により受寄物を競売したときは、遅滞なくその旨を寄託者に通知する。ただし、寄託者を確知できないときは、この限りでない。
(任意売却)
第28条 当会社は、第29条第1項の場合において、寄託者に対して期限を定めて受寄物の引取の催告をしたにもかかわらず、その期限内に引取がなされず、かつ、次の事由が発生したときは、競売に代えて寄託者の危険及び費用で任意に受寄物を売却することができる。この場合には、当会社は、知れたる寄託者に対して、あらかじめその旨及び売却の期日を予告する。
 ⑴ 受寄物の価格が保管料その他の費用及び競売費用を加えた額に満たないとき。
 ⑵ 受寄物が損敗するおそれがあるとき。
2 当会社は、前項により任意売却した受寄物の代価から保管料、荷役料、その他の費用、立替金、延滞金及び任意売却のために要した費用を控除した後、その残額を寄託者に支払う。

   第7章 受寄物の損害保険
(火災保険の付保)
第29条 当会社は、反対の意思表示がない限り、寄託者のために、受寄物を当会社が適当とする保険者の火災保険に付ける。ただし、他の倉庫業者に再寄託した受寄物については、その再寄託を受けた倉庫業者がその適当とする保険者の火災保険に付けるものとする。
2 受寄物の火災保険に関する事項は、すべて当会社(再寄託をした受寄物については、その再受託を受けた倉庫業者をいう。以下第34条まで同じ。)と保険者との特約による。
3 当会社は、寄託者に告知しないで、保険者を変更することができる。
(火災保険金額及び一部出庫による減額)
第30条 当会社が前条第1項により受寄物について締結する火災保険特約の保険金額は、受寄物の寄託価額とする。
2 火災保険に付けた受寄物の一部を出庫したときは、その割合に応じて保険金額を減額する。
(損害てん補額の決定)
第31条 寄託者は、寄託物がり災した場合に、り災当時の価格及び損害の程度並びに損害てん補額を保険者と決定するに際しては、それぞれの金額について当会社の承認を得なければならない。
2 前項の決定をするにあたって、寄託者に異議があって保険者と協議が整わないときは、当会社は、保険者と協議決定することができる。
(火災保険金の支払手続)
第32条 寄託者は、当会社を経由して火災保険金の支払を受けなければならない。
(告知義務違反等による損害の負担)
第33条 寄託者が火災保険契約の効力に関して影響を及ぼすような事項を告知せず若しくは不実の告知をしたことによって生じた損害は、寄託者の負担とする。

   第8章 受寄物の損害賠償
(責任の始期及び終期)
第34条 当会社の受寄物に関する責任は、寄託者から受寄物の引渡を受けたときに始まり、受寄物を引き渡したときに終る。
2 当会社は、受寄物を引き渡した後は、当該貨物が当会社の構内に残存する場合であっても、その保管の責任を負わない。
(賠償事由及び挙証責任)
第35条 寄託者に対して当会社が賠償の責任を負う損害は、当会社又はその使用人の故意又は重大な過失によって生じた場合に限る。
2 前項の場合に当会社に対して損害賠償を請求しようとする者は、その損害が当会社又はその使用人の故意又は過失によって生じたものであることを証明しなければならない。
(再寄託物の責任)
第36条 当会社は、第18条により他の倉庫業者に受寄物を再寄託したときにおいても、この約款によって、その受寄物に関して責任を負う。
(免責事項)
第37条 次の損害については、当会社は、その責任を負わない。
 ⑴ 地震、津波、高潮、大水、暴風雨、気候の変遷、爆発、戦争、事変、暴動、強盗、労働争議、そ害、虫害、貨物の性質若しくは欠かん、荷造の不完全、徴発、防疫その他抗拒又は回避することのできない災厄、事故、命令、処置又は保全行為によって直接と間接とを問わず生じた損害
 ⑵ 第34条の規定により決定された損害てん補額をこえる火災による損害及び寄託者の申出によって火災保険に付けなかった受寄物の火災による損害
 ⑶ 寄託者に対して行なう引取の請求に定めた期限後において当該受寄物について生じた損害
(賠償額の算定)
第38条 受寄物の滅失又は損傷による損害に対する当会社の賠償金額は、損害発生当時の時価、発生の時期が不明であるときは、発見当時の時価により損害の程度に応じて算定する。ただし、時価が受寄物の火災保険金額又は寄託価額をこえる場合は、その保険金額又は寄託価額により損害の程度に応じて算定する。
(損害受寄物に関する権利の取得)
第39条 当会社が損害を生じた受寄物についてその価額の全部を支払ったときは、当会社は、寄託者がその受寄物について有する一切の権利を取得する。
(引渡による責任の消滅)
第40条 当会社は、寄託者が留保しないで寄託物を受け取った後は、その貨物の損害について責任を負わない。
(寄託者の賠償責任)
第41条 寄託者は、第8条第3項の場合当会社に与えた損害又は寄託物の性質若しくは欠かんにより生じた損害については、過失の有無にかかわらず、賠償の責任を負わなければならない。
(引取遅延による損害)
第42条 寄託者が第11条第2項により引き取るべき貨物の引取が遅れたために当会社が損害を受けたときは、寄託者は、その損害を賠償しなければならない。
(違約金)
第43条 当会社が寄託の申込を承諾した後に寄託申込者が約定の日に貨物を引き渡さなかったときは、寄託者又は寄託申込者は、その日から引渡のあった日まで又は契約の解除の日までの保管料相当額の損害金を支払わなければならない。

   第9章 保管料、荷役料、手数料等
(料金の支払)
第44条 寄託者は、当会社が運輸大臣に届け出た倉庫保管料及び倉庫荷役料並びにその他の費用を当会社の定めた日までに支払わなければならない。
2 寄託者は、証書若しくは通帳の発行、分割又は書換を請求するときは、当会社が国土交通大臣に届け出た手数料を支払わなければならない。
(延滞金)
第45条 寄託者は、当会社が定めた日までに前条の料金を支払わないときは、その日の翌日から支払のあった日までの日歩4銭の延滞金を支払わなければならない。
(料金の変更)
第46条 当会社は、届出料金を変更したときは、変更された日の属する期から、新料金により請求する。
(滅失受寄物の料金の負担)
第47条 当会社は、受寄物が滅失したときは、滅失したときまでの料金を寄託者に請求することができる。ただし、当会社の責に帰すべき事由により滅失した場合においては、当該保管期間に係る料金については、この限りでない。
以 上 

   特約条項
 当会社は、保税を目的とする倉庫に保管される受寄物についての寄託、寄託の予約及びこれらに関連する契約に関しては、次の条項及び関税法の規定によるほか、倉庫寄託約款を適用する。
(寄託に関する提出書類)
第1条 寄託者は、外国貨物の寄託申込書には、所要の記載事項のほかに、積載船舶の名称及びその国籍並びに入庫の際における貨物の検査の要否を記載しなければならない。
(入庫、見本の摘出、内容の点検、出庫等)
第2条 寄託者は、次の各号にかかげる場合には、税関長の承認書又は許可書を当会社に提出しなければならない。
 ⑴ 保税倉庫に外国貨物を入庫するとき。
 ⑵ 外国貨物の見本の摘出、内容の点検、改装、仕分その他の手入又は保存に必要な行為をするとき。
 ⑶ 外国貨物を保税倉庫から出庫するとき。
 ⑷ 日曜日、休日又はこれらの日以外の日の税関執務時間外において外国貨物の取扱を要するとき。
2 前項の規定は、輸入の許可を受けた貨物又は輸出しようとする貨物について準用する。
3 前2項において、受寄物の入庫、出庫その他の取扱について必要な手続は、寄託者において行なうものとする。
(保管期間)
第3条 当会社は、寄託を受けた外国貨物の保管期間が法定蔵置期間をこえる寄託者の請求に対しては、これを拒絶することができる。
(輸入手続完了後の受寄物)
第4条 寄託者は、外国貨物の輸入手続を完了したときは、遅滞なく寄託物を引き取らなければならない。
2 当会社は、前項により引取がなされないときは、寄託者の費用で受寄物を保税を目的としない倉庫に倉移しをすることができる。
3 当会社は、第1項により引取がなされないときは、寄託者に通知して受寄物の寄託価額を変更することができる。
(収容貨物の料金)
第5条 寄託者は、寄託物が収容されたときは、当該寄託物に関する保管料、荷役料、立替金、延滞金その他の費用を遅滞なく当会社に支払わなければならない。
(収容貨物の公売等)
第6条 収容された受寄物が公売又は随意売却に付された場合において、その代金が法定費用に充てられた後残金のあるときは、当会社は、その残金から保管料、荷役料、立替金その他の費用及びこれらに対する延滞金の支払を受け、なお、不足があるときは、寄託者に請求する。
2 前項の規定は、当会社が寄託者に対し直接に債権の全額の請求をすることをさまたげない。

書式内で注意すべきポイント

注1 倉庫業者は、倉庫寄託約款を定め、その実施前に、国土交通大臣に届け出なければならない。これを変更するときも同様とされている(倉庫業法8条1項)。なお、国土交通大臣は、右倉庫寄託約款が寄託者又は倉庫証券の所持人の正当な利益を害するおそれがあると認めるときは、その倉庫業者に対し、期限を定めて、その倉庫寄託約款を変更すべきことを命ずることができる(倉庫業法8条2項)。
標準倉庫寄託約款は、国土交通省の通達により示されている。標準倉庫寄託約款(甲)は、発券倉庫業者を対象とするものであり、標準倉庫寄託約款(乙)は、非発券倉庫業者を対象とするものである。
注2 第1条の「法令」とは、商法593条ないし628条、民法657条ないし665条等のことである。
注3 倉庫寄託契約は、不要式であるが多数取引の処理を合理化するため、約款では第8条のように寄託申込書の提出を義務付けている。
注4 寄託物の価額は、保管料の額、損害賠償額の算定基礎となるとともに、火災保険契約の保険金額となるものである。そこで、第9条は、受寄物の価格が明示されないときなどに、相当と認められる寄託価額の認定権を倉庫業者に与えたものである。
注5 保管方法については、倉庫営業者は、善良な管理者の注意をもって受寄物を保管しなければならないとされている(商法593条)。
注6 倉庫寄託契約においては、倉庫営業者の資力、信用ならびに倉庫の所在場所、設備などが契約の基礎になっているから、業者が自ら引き受けた寄託を他の業者に下請けさせることはできない。本約款では、第15条においてやむを得ない場合に限って、この再寄託をすることができる旨定めている。
注7 混合保管とは、二人以上の寄託者の寄託する種類及び品質の同一な寄託物を混合して保管することをいう。混合保管の場合、自ら寄託した物とは異なる物の返還を受けることもあるため、第16条のような特別の定めが必要となる。
注8 第17条は、保管期間の定めであるが、当事者が保管の期間を定めなかったときは、やむを得ない事由のない限り、倉庫営業者は受寄物入庫の日より6ヵ月を経過した後でなければその返還をすることができない(商法619条本文)。
注9 寄託価額は、倉庫業者の損害額算定の基準となり、また保管料算出の基礎となるものであるから、第18条のような寄託価額の変更の規定が必要となる。
注10 寄託者は、営業時間内何時でも倉庫営業者に対して寄託物の点検もしくはその見本の摘出を求め、又はその保存に必要な処分をすることができるとされているが(商法616条1項)、第20条により条件や制限を定めている。
注11 寄託物の保管期間を定めてあるときでも、寄託者は何時でもその返還を請求することができる(民法662条)。
注12 第28条の規定は、一定の事由のあることを前提として、倉庫営業者にいわゆる任意売却権を認めた規定である。
注13 寄託者が本条所定の告知義務を履行しなかったため、倉庫業者が保険会社に対し告知義務を履行しえざるにいたり、保険会社から保険契約を解除されることがありうる。(商法644条1項)。第33条は、右解除によって生ずべき損害を、告知義務違反をした寄託者の負担に帰せしめようとするものである。
注14 ・・・・・
注15 ・・・・・
注16 ・・・・・
注17 ・・・・・
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注19 ・・・・・
注20 ・・・・・
注21 ・・・・・

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