在庫水増しによる不正会計の手口とは?

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在庫を使った不正も多いようですが、在庫の水増しを利用した不正の手口について教えてください。

【この記事の著者】 江黒公認会計士事務所 公認会計士 江黒 崇史
http://www.eguro-cpa.com/


社長には、会社を維持・存続させる責任があります。
そのため、特に会社が倒産するかもしれないという恐怖の際には経営者として不正に手を染めることもあります。

今回は、金融機関からの融資を受けるために社長自ら不正を行った事例を紹介します。
みなさんが日常生活でよく利用するようなドラッグストア事業を展開する会社で行われた在庫水増しの不正です。


長期に渡って続けられた在庫水増し不正

本件では、社長が会社の事業資金確保を目的として営業損失を隠して決算書の数字を良く見せることで、金融機関からの融資を継続する目的がありました。

目的は営業損失発生の隠蔽でしたが、その手法は架空の棚卸資産を計上して在庫を水増し処理するという単純なもの でした。

手口が単純なことに驚きますが、さらに驚いたのはその不正を行った期間です。

この会社では、平成15年3月から毎月毎月架空の棚卸資産を計上してきました。
発覚したのが平成27年9月ということですから、12年以上も不正を働いていたことになります。

社長に常務が加担した不正の手口

本件の不正会計操作ですが、社長自らの指示で常務取締役が棚卸データの改ざんを行っていました。

対象会社はドラッグストアを運営しているので、店舗における期末の実地棚卸残高を会計帳簿残高に反映させる必要があります。
しかし、
対象会社では創業以来、理論上の在庫額を会計帳簿上も在庫残高としていました。

本件における理論上の在庫額というのは、ある時点での実際在庫額を基準として、その後の販売額と仕入額を加味して導き出される在庫額をいいます。

ある時点では実際在庫を数えますが、そのあと販売量や仕入れ量を加味して期末帳簿残高をシステムで推定していたので、このデータを改ざんすれば簡単に在庫の水増しができるのです。

まず、

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