ファクタリング取引が絡んだ不正会計事例




債権に関わる「ファクタリング取引」が絡んだ不正会計事例があれば教えてください。

【この記事の著者】 江黒公認会計士事務所 公認会計士 江黒 崇史
http://www.eguro-cpa.com/


実務では、ある会社が保有する債権を他社へ譲渡することがあります。
債権を買い取り、自分達で回収すること「ファクタリング」と呼び、積極的に債権を買い取るファクタリング会社も存在します。

今回紹介する事例は、ファクタリング取引で譲り受けた債権が入金されなかったことから、当該債権は詐欺行為であり、実在しない債権ではないか、と訴訟を提起された珍しい事例です。

結果として、詐欺ではなかったという事例ですが、譲り受けた債権が入金されなかった事例とは一体どのようなものだったのでしょうか?

原契約

まず、本件の当事者(以下、当社とします)はB社に対して発電設備の建設に関する設備認定権利や本件土地(発電設備の設置予定地)に設定されている地上権を、2億3587万円で譲渡する契約を2016年5月19日に締結しました。


【当社】→ → → →【B社】
電力事業に基づく売掛債権


そして、当社は本件工事を2016年7月31日までに完了させ、B社による現場確認を受けた後に、本件設備及び本件土地を引き渡し、B社は引き渡しを受けた後、5営業日以内に代金を当社に支払うことになっていました。


ファクタリング契約の締結

次に当社は2016年5月30日に、A社との間で本債権をA社に譲渡する契約を締結しました。

【当社】
  ↓
【A社】→ → →【B社】
売掛債権をA社に譲渡した
 …A社はB社から現金回収する



この際に当社とA社では、次の内容でファクタリング契約を締結しました。

・債権金額:2億2710万円
・債権回収日:2016年8月31日


その後、B社がA社に債権金額を支払えば何も問題はなかったのですが、B社からの支払がありませんでした。
そこでA社は当社に対して、「本発電事業に関する債権は架空のものであり、詐欺行為である」という趣旨の訴訟を提起したのです。



では、なぜB社からA社へ支払いがなされなかったのでしょうか?

じつは、本件は発電事業の下、当該土地について発電設備工事を行ない、当該工事が完了すれば問題はありませんでした。
ところが、発電工事が終了しなかったのです。

となると、工事遅延の理由が気になりますが、調査チームの報告は次のようなものでした。

 

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