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パワハラ自殺で会社に高額賠償金支払い命令!?

イラスト 66

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近年、パワハラによる損害賠償訴訟のニュースが頻発しています。

パワハラとは簡単にいうと、職場でのいじめ・嫌がらせによって、精神的・身体的苦痛を与える行為のことです。

社員など労働者にとっては精神的・肉体的損害が、また使用者側の企業にとっては信頼を失ったり、経済的損失が大きい事例が増えています。

今回は、パワハラについて民事と刑事の両面から解説します。

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パワハラ自殺で会社に高額賠償金支払い命令

事件はこうして起きた

「“バカ”“使えねえな”店長は自殺…ブラック企業、驚愕パワハラ実態」
(2014年11月28日 産経新聞)

東京都渋谷区のステーキチェーン「ステーキのくいしんぼ」の店長だった男性(当時24歳)が自殺した原因は、過酷な長時間労働とパワー・ハラスメントにあるとして、両親が、ステーキ店を経営する(株)サン・チャレンジに対して損害賠償を求めた裁判で、東京地裁は同社側に約5790万円の損害賠償を命じました。

事件の背景をまとめます。

・平成19年5月、男性は同社に勤務していた父親に誘われアルバイトとして働き始め、間もなく正社員に。
・その後、父親は同社の方針に疑問を感じ退社。
・しかし、男性は「もう少し頑張ってみる」と言い、会社に残る。
・平成22年11月、遺書を残し店舗の入るビルの非常階段で首をつって自殺。
・平成24年、渋谷労働基準監督署が自殺を労災認定。

判決では、驚愕のパワハラの実態が明らかにされました。

・パワハラをしていたのは複数の店舗指導するエリアマネージャーの男性で自殺した男性の上司だった。
・ミスをするたびに「バカ」「使えねえな」と叱責し、尻や頬、頭などを殴った。
・社長や幹部が出席する「朝礼」で、さらし者にした。
・シャツにライターで火をつける
・7ヵ月間に与えられた休日は2日間のみで、残業代もボーナスも支払われなかった。
・たまの休日にも電話で使い走りを命じたり、仕事後に無理やりカラオケや釣りにつきあわせた。
・職場恋愛の交際相手が発覚すると、「別れたほうがいい」と干渉。上司に隠れて交際を続けると「嘘をついた」と叱責。

これに対し上司は、「日頃から親しくしており、指導やじゃれ合いを超えた行為はなかった」と主張。

しかし、東京地裁の判決では、「暴行や暴言、プライベートに対する干渉、業務とは関係ない命令など、社会通念上相当と認められる限度を超えるパワハラを恒常的に行っていた」、「自殺の理由はパワハラや長時間労働以外にはない」と一蹴。

また、「自殺した本人に過失はなかった」として過失相殺による賠償額の減額を認めなかったことで、原告側代理人は「自殺をめぐる訴訟で過失相殺を認めないのは異例」としています。

それほど陰湿なパワハラがあったと裁判所が認めたということでしょう。

リーガルアイ

パワハラについては、以前にも解説しています。
参考にしてください。

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【パワハラの定義・分類・防止策とは?】
ところで、パワハラの定義とはどういうものでしょうか?
厚生労働省は、パワハラを以下のように定義しています。

「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為をいう」

次に、パワハラの種類については、以下のように分類しています。

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