タダより高いものはない!?給料不払いで書類送検?


・社長は、従業員に対して国で決められた「最低賃金」よりも多く給料を支払わなければいけない。
・賃金が支払われなければ、労働者は労働基準監督署に訴えることができる。
・違反した場合は、6ヵ月以下の懲役又は30万円以下の罰金。

厚生労働省の統計データによると、2011(平成23)年4月から2012(平成24)年3月までの間に、賃金不払いの是正を指導され割増賃金を100万円以上支払った企業は1312社で、支払われた割増賃金の合計額は、じつに145億9957万円にものぼります。

社員の労働基準監督署への相談や内部告発は年々増加していて、2012年のデータによれば、受理した件数で最も多いのが賃金未払いに関するもので、全体の85.6%にも及んでいます。
(2012年「労働基準監督年報」より)

また、会社と社員の間で、残業代の未払いに関する労働トラブルも最近では増えています。

当然、「労働基準法」で定められた時間外労働に対して、会社は社員に残業代を支払わなければいけません。

従業員は、残業代をもらえずタダ働きして泣き寝入りすることはありません。
同時に、社長や経営陣は、残業代の未払いは違法であることをしっかりと理解しなければいけません。

労働トラブルは、経営者にとっては不名誉なことですし、会社にとっては大損害になりかねません。

裁判に発展すれば、未払い分と同等の「付加金」も追加され、2倍の金額を支払わなければならなくなる可能性があります。
さらには、今回のようにメディアで全国に社名が報道されれば、取引先との信用、信頼は地に落ちてしまうでしょう。

「金がないから払えない」などという言い訳は通用しません。

今一度、経営者の方には法令順守の徹底と、社員を守るという責任を自覚していただきたいと思います。