最大手の求人媒体は、2番手以降と比較して掲載料が高額な場合があります。
コストを抑えたい、または自社に必要な優秀な人材を確保したいなら、2番手以降の求人媒体は有効です。
もし、あなたの会社が世間一般に言われるような人気企業で、人材募集をすれば「それなりの母集団を形成できる」という自信があるならば、様々な「就活サイト」「転職サイト」の中から、敢えて最大手は外し、「2番手以降の媒体」に出稿してみるやり方もいいでしょう。
採用コスト面を考慮すれば、その選択肢は十分あり得ることです。
採用コストが抑えられるではなく、「優れた人材を採用する」という点を第一に考えた場合も威力を発揮します。
新卒採用の場合では、学生が複数の就活サイトに登録するのは当たり前ですが、中途採用では、複数の転職サイトに登録するのが「面倒だ」と思う人がいたり、「最大手のサイトだけ登録しておけば自分は大丈夫!」と思っている人もいるからです。
最大手にしか登録しないような方は、極めて優秀か(実際にこのような優秀な人材は転職市場には出てきませんが……)、あるいは、何事にも執着心を持って取り組むことのできない飽きっぽい性格の方かのいずれかです。
しかし、会社研究に熱心で、謙虚で優秀な人材は、3~4番手のサイトもしっかりとチェックしているのです。
広告代理店のケース
新卒採用試験の準備をする時期となったので、スケジュールを検討するとともにどの就活サイトに自社情報を掲載すべきか考えました。
選択肢として次の3つがありました。
A.学生の登録者が最も多い最大手の就活サイトにだけ掲載をする。
B.コストはかさむが、最大手に加えて別の就活サイトにも掲載をする。
C.コストは一番かかってしまうが、人材をとにかく集めたいので大手3社の就活サイトに掲載をする。
結果
結局、A~Cのいずれも選択せずに、当時4番手の就活サイト(私個人はそう認識していました)だけに出稿することを決定しました。
理由は、
「広告代理店は、人気業界なので、4番手といってもそれなりの母集団を形成することができるだろう」と思っていたこと。
「採用予定数が若干名だったので、最大手の就活サイトや複数の就活サイトに掲載して応募者が集まりすぎても対応に困る」とも考えたこと。
そして何よりも、「ウチの会社は4番手の就活サイトのみ、しかも短期間だけの掲載だが、それでもしっかりチェックして応募してくれば、それだけでも一定の評価を与えることができる」と踏んだこと。
つまり、冷やかしや記念受験でなく、応募者がどれくらい真剣に考えているかが量れると思ったのです。
フタを開けてみると、4番手の就活サイトのみでの採用活動にもかかわらず、予想をはるかに上まわる応募者がありました。
最終的に、その中から効率良く、しかも優秀な人材を獲得することができました。