税理士の先生より「借地権の目的となっている土地を当該借地権者以外の者が取得し地代の授受が行われないこととなった場合」について、
税理士を守る会でご質問をいただきましたのでご紹介いたします。

質問

「使用貸借に係る土地についての相続税及び贈与税の取扱いについて」の 5 によれば、借地権者A、底地譲渡者B、底地取得者Cとすると、表題の場合、

原則:AからCに対し借地権の贈与
特例:「借地権者の地位に変更がない旨の申出書」の提出があった場合、AからCへの借地権の贈与税は生じない

とされています。

この場合の考え方として、ある専門家から「借地権者の地位に変更がない旨の申出書」に記載されている内容によれば、無償で土地を使用していることになり、無償であれば使用貸借となる。賃貸借契約は有償であり、無償の賃貸借契約はあり得ない。Cは借地権部分を含めた土地の全ての権利を有し、本申出書の提出によって課税を繰り延べているだけである」と言われました。

しかし、このように考えてしまうと、土地の権利関係について私法上の解釈と税法上の解釈に矛盾が生じることになってしまいます。

そこで質問です。

⑴ 「借地権者の地位に変更がない旨の申出書」が提出された場合の私法上・税務上の権利関係は、どのようになるのか。
⑵ Cが底地を取得後、その土地についてDに譲渡等をした場合、土地の全ての権利の譲渡等となるのか。又は、底地の譲渡となり、借地権については、「借地権者の地位に変更がない旨の申出書」の有無をもって贈与の有無が判断されることになるのか。
⑶ Dは、自分が土地の全てを取得したのか、底地を取得したのか判断がつかないことになると思うが、これを判断する方法はあるのか。

回答

昭和48年11月 1 日付「使用貸借に係る土地についての相続税及び贈与税の取扱いについて」 5 (以下、質問に合わせて「通達 5 」といいます)は、次のように規定します。

「使用貸借に係る土地についての相続税及び贈与税の取扱いについて」 5

借地権の目的となっている土地を当該借地権者以外の者が取得し、その土地の取得者と当該借地権者との間に当該土地の使用の対価としての地代の授受が行われないこととなった場合においては、その土地の取得者は、当該借地権者から当該土地に係る借地権の贈与を受けたものとして取り扱う。ただし、当該土地の使用の対価としての地代の授受が行われないこととなった理由が使用貸借に基づくものでないとしてその土地の取得者からその者の住所地の所轄税務署長に対し、当該借地権者との連署による「当該借地権者は従前の土地の所有者との間の土地の賃貸借契約に基づく借地権者としての地位を放棄していない」旨の申出書が提出されたときは、この限りではない。

通達 5 の例外的取扱いについてですが…

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