税務顧問契約書のひな形では、損害賠償責任および損害賠償額の上限について、概ね次のような内容が定められているかと思います。

【損害賠償条項】

甲および乙は、本契約締結の前後を問わず、相手方に損害を与えた場合には、自らに故意または重過失があるときに限り損害賠償責任を負うものとする。

【損害賠償の範囲】

本契約締結の前後を問わず、甲または乙が相手方に対して損害賠償義務を負担する場合(重過失の場合を含む)、その損害賠償額は、原因となった行為が発生した事業年度における年間報酬額を上限とする。

現在、顧問先からこの条項について次のような指摘を受けています。

「仮に税理士側に故意または重過失があり、その結果として当社に損害が発生した場合、その損害額は年間報酬額を大きく超える可能性があります。

そのようなケースでは、当社としては法的措置を検討することになりますが、故意・重過失による損害まで年間報酬額を上限として制限する条項については、無効と判断された裁判例も存在すると認識しています。」

との見解が示されています。

そこで、以下の点についてご意見を伺いたいです。

・顧問先からこのような指摘を受けた場合、どのように対応するのが適切でしょうか。
・故意または重過失がある場合であっても、年間報酬額を上限とする責任制限条項は有効と考えてよいのでしょうか。
・裁判上、故意または重過失による損害について責任制限条項が無効と判断される可能性はどの程度あるのでしょうか。
・実務上は、

 ・故意の場合は上限規定を適用しない
 ・重過失の場合のみ上限規定を適用する
 ・賠償上限額を年間報酬額より高額に設定する

などの修正を行うことは一般的なのでしょうか。

また、税理士賠償責任保険との関係も踏まえた場合の落とし所として、どのような契約内容が実務的に妥当と考えられるのかについてもご教示いただけますと幸いです。

回答(税理士を守る会)

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