貴会からご提供いただいている顧問契約書のひな型では、損害賠償の上限額を年間の報酬金額としています。
今回、新規の顧問先から契約書の内容について修正を求められており、特に損害賠償の上限額を定めた条項について、撤廃するよう要望されています。
このような場合、契約内容については最終的に双方で調整することになると思いますが、当事務所としては、万一の損害賠償リスクを考慮して、契約が成立しない可能性も踏まえたうえで、損害賠償の上限額を撤廃することは受け入れないという姿勢で交渉するべきでしょうか。
また、上限額の完全な撤廃については応じない場合でも、例えば「年間報酬金額の2年分まで」とするなど、一定の範囲で上限額を引き上げる形で調整・交渉する方法も考えられると思います。
このようなケースにおいて、税理士事務所側として、損害賠償限度額についてどのような考え方で主張・交渉すればよいのか、また、事務所側のリスクを踏まえた限度額の調整方法についてご助言いただけますでしょうか。
あわせて、損害賠償請求権の消滅についても、先方から契約条項の修正を求められています。
現在の契約案では、損害賠償請求権について、権利を行使できるときから1年間を経過した場合には、その権利が消滅するものとしています。
これに対して先方からは、国税通則法第70条第1項に定められている5年間の期間をカバーできる内容にしてほしいとの要望が出ています。
このような損害賠償請求権の期間について、税理士業務における契約上のリスクを踏まえ、どのように定めることが適切なのかについてもご教示ください。
【契約案の条項】
第17条(損害賠償の範囲)
1.本契約締結の前後を問わず、甲又は乙が相手方に対して損害賠償義務を負担するときは、故意又は重過失がある場合を除いて、その損害賠償の範囲は、その原因となる行為があったときの属する年の年間報酬金額を限度とする。
→ 先方からは、年間報酬金額を上限とする定めを撤廃するよう求められている。
2.甲又は乙が相手方に対して損害賠償請求権を取得した場合において、権利を行使できるときから1年を経過したときは、損害賠償請求権が消滅するものとする。
→ 先方からは、国税通則法第70条第1項に定められている期間である5年間をカバーできる内容にしてほしいとの要望がある。



