3月決算法人の関与先について、担当者から、事前確定届出給与に関する届出書の提出を失念していたとの報告を受けました。

担当者によると、単純に失念していたとのことで、関与先からの指摘を受けて初めて提出漏れに気付いたとのことです。

なお、これまで毎期継続して届出を行っており、今回に限って提出が漏れてしまいました。

関与先の社長からは、

「誰にでもミスはあるので仕方ない」

との理解を示していただいている一方で、

提出漏れによって増加する税負担については負担してほしい

との要望を受けています。

【質問1】

今回は、届出書自体を作成しておらず、事前確定届出給与の金額も正式には決定されていませんでした。

もっとも、例年の支給実績からすると、約120万円程度を支給する予定であったとのことです。

このような場合、損害額については、

約120万円が損金不算入となることにより増加する法人税等(法人税および地方税)を基準に考えればよいのでしょうか。

あるいは、事前確定届出給与の金額自体が正式には決まっていなかった以上、損害額の算定方法は別途検討する必要があるのでしょうか。

【質問2】

仮に翌期の業績が好調で利益が大きく増加した場合、

「本来であれば例年より多額の事前確定届出給与を支給する予定であった」

として、例えば約1,000万円を支給する予定だったので、その分に対応する税負担を補償してほしいという主張がなされる可能性も考えられます。

このように、支給予定額が事前に確定していなかった場合、損害額はどのように考えるべきでしょうか。

また、

・最終的には当事者間の交渉事項となるのでしょうか。
・火曜日に担当者と税理士がお詫びに伺う予定ですが、その際に「例年どおり約120万円を支給する予定であった」との社長の認識を確認し、その内容を証拠として残しておくことは有効でしょうか。
・あるいは、関与先から主張された金額をそのまま受け入れなければならないのでしょうか。

【質問3】

仮に、

・事前確定届出給与の届出書自体は期限内に作成していたものの、
・電子申告を失念した、あるいは紙での提出を忘れていた

というケースであれば、支給予定日や支給額が明確であるため、損害額も比較的容易に算定でき、税理士賠償責任保険の補償対象となる可能性があると考えています。

一方で、今回のように、

・届出書自体を作成していなかったこと
・支給金額が正式には決まっていなかったこと

からすると、事後的にいくらでも主張できてしまう余地があり、補償の対象とならない可能性もあるのではないかと考えています。

そこで、

・このようなケースでも税理士賠償責任保険による補償を受けられる余地はあるのでしょうか。
・補償を受ける可能性があるとすれば、どのような資料や事実関係を整理し、どのように対応するのが望ましいのでしょうか

火曜日に関与先へのお詫びを予定しているため、実務上の対応も含めてご教示いただけますと幸いです。

回答(税理士を守る会)

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