今回の決算申告にあたり、顧問先の会計処理について、税賠リスクの観点からご相談があります。

当該会社は、親会社の営業代行業務を行っており、その取引に関する入出金について、預り金として会計処理をしています。

しかし、普段から会計記帳が遅れがちであり、決算申告を迎える段階になっても、契約書や請求書などの確認が十分にできていない状況となってしまいました。そのような状態で、1月の申告期限を迎えることになっています。

現在、預り金として処理している取引については、入金と出金がほぼ同額で発生しています。ただし、経理処理が必ずしも正確ではなく、記帳内容も雑な部分があるため、入出金の金額が完全には一致していない取引もあります。

一方で、取引全体の実態を確認し、利益率などを検討した結果、実質的には、ほぼ預り金として処理すべき取引であると判断できる状況です。

しかし、振込先に関するインボイスの登録状況などについては、まだ十分な確認ができていません。また、預り金として処理している金額についても入出金が完全に一致していないため、将来、税務調査が行われた際に、税務署から売上または仕入に該当すると判断された場合には、追加の納税が発生する可能性があります。

そこで、今回の決算申告だけでなく、今期以降および数年後に行うことになる消費税申告への影響も考慮し、顧問先との間で覚書を作成しました。

私としては、万が一、将来的に税務調査などで預り金処理が否認された場合に、少しでも税賠リスクを回避するための対策になればと考えています。

ただ、このような内容の覚書を作成したとしても、実際に税賠リスクの回避や軽減という点で効果があるのかについて疑問があります。

また、こちらのクライアントについては、日常の記帳作業は当方ではなく、先方が行っています。その点も含め、下記の覚書の内容についてご確認いただきたいです。

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第4期 決算申告に関する覚書

委任者である株式会社A(以下「甲社」という。)は、税務顧問契約の受任者である税理士B(以下「乙」という。)に対し、以下の内容を前提として、第4期に関する税務申告を依頼していることを、ここに確認する。

第1条
預り金処理について

甲社が訴外Cとの契約に基づいて行っているIT補助金の導入サポートについては、1件の成約につき約3万円(税込)の契約に基づいて行う、いわゆる営業代行業務である。

この業務に関する預り金元帳について、甲社は乙に対し、当該取引は実質的な資金移動である旨を説明しており、甲社において預り金として経理処理を行っている。

また、実際の契約内容を確認したところ、資金の入金元および振込先と甲社との間には、甲社が直接の当事者となる売買契約または請負契約は存在しない。

第2条
上記の会計処理について、仮に税務調査その他の調査等において、消費税の取扱いに関し、消費税法上の売上または仕入に該当すると判断された場合、第4期に係る消費税について納税額の差額が発生する可能性がある。

その場合に発生する消費税の納税差額およびこれに付随する加算税等について、甲社は乙に対し、一切の損害賠償を請求しないものとする。

さらに、第4期の消費税における課税売上高を前提として、将来の課税期間における消費税申告を行うことが想定される。その結果として、甲社に何らかの不利益が生じる可能性があることについて、甲社は乙から説明を受けている。

甲社は、上記の預り金処理およびこれに関連する消費税の申告について、将来的に税務上の判断の相違その他の事由により甲社に不利益が生じた場合であっても、預り金処理に関連して行われる一切の税務申告およびこれに伴って発生する事象について、乙に対して損害賠償を請求しないものとする。

以上。

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このような内容の覚書を顧問先との間で取り交わすことにより、預り金処理について将来税務調査で売上または仕入と判断された場合に、税理士側の税賠リスクを回避または軽減する効果はあるでしょうか。

また、記帳作業については顧問先自身が行っており、契約書や請求書などの資料確認も十分にできていない状況であることを踏まえ、この覚書の内容や記載方法についても問題がないか、ご意見を伺いたいです。

この質疑応答の全文については、【税理士を守る会】に
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