合併スキームについて、法人税法上の適格性の判断に悩んでいます。
本件では、まず合併法人が、被合併法人から事業を事業譲渡の形で先行取得しています。その後、一定期間を置かずに、被合併法人の代表者から被合併法人の全株式を取得し、最終的には無対価による吸収合併を行う予定です。なお、株式の取得価額は実質的に価値がないものとして整理されています。
形式的に見ると、合併直前には合併法人が被合併法人の全株式を保有しており、完全支配関係が成立した状態で合併が行われることになります。そのため、要件上は「完全支配関係による適格合併」に該当するようにも思われます。
一方で、合併の時点では、被合併法人の主要な事業はすでに譲渡されており、被合併法人には実質的な事業が存在しない状態です。このような場合でも、形式要件を満たしていれば、法人税法上の適格合併として取り扱って差し支えないのかが疑問です。
それとも、法人税基本通達等で示されている「実質的な事業承継」の考え方を踏まえると、事業実体を欠くことを理由に、適格性が否認される可能性を考慮すべきでしょうか。
検討にあたっては、適格合併の定義、完全支配関係の要件、無対価合併の可否といった条文上の要件に加え、通達や質疑応答事例における実質判定の考え方も踏まえる必要があると考えています。
事業譲渡を先行させた後に行うこのような吸収合併について、法人税法上の適格合併に該当するか否かの判断軸や、実務上の留意点についてご教示いただければ幸いです。
<根拠条文等>
定義
法人税法2条12号の8
適格合併の定義
完全支配関係
法人税法2条10号の2
100%株式所有の定義
対価の有無
法人税法施行令4条1項1号
無対価でも可
実質判定
法人税基本通達12-2-4
実質的な事業承継が必要
事業喪失時の扱い
質疑応答事例
被合併法人に事業がない場合は不適格




