現在、税理士法45条第1項の「真正の事実に反して税務書類を作成してはならない」という規定に関する問題として、誤った別表二の作成・提出および贈与税申告書作成時の本人確認義務違反を理由に、会社の持株をめぐる裁判に関連して損害賠償請求を受けています。

顧問先であるA社には、代表取締役であるa社長と、その子である長男b、取締役である次男cが関係しています。

現在の状況に至るまでの経緯は以下のとおりです。

・a社長と取締役次男cは、以前から関係が悪化しており、対立関係にありました。
・a社長は、会社設立以来、経営を主導しており、自身の保有株式や親族が保有する株式について、譲渡や贈与などにより自由に移動させていました。
・取締役次男cもA社の株式を保有していました。
・その後、a社長が亡くなり、長男bが代表取締役に就任しています。

弊所では、毎年決算前に株式の譲渡や贈与による移動状況について、会社からFAXで情報提供を受け、その内容に基づいて別表二を作成していました。

作成した別表二については、申告前に代表a社長へ内容確認を依頼し、了承を得たうえで申告を行っていました。

今回、会社から提供されたFAX情報に基づき、取締役次男cの持株数を0株として別表二を作成し、申告しました

なお、その他の株主についても、前期申告時の別表二と比較して株数の差異が発生していましたが、これは意図的なものではなく、後日判明したものです。

この点について、取締役次男cは、a社長との関係が悪化していた状況である以上、持株数を0株と記載するのであれば、会計事務所から直接本人へ確認すべきであったと主張しています。

【質問1】

別表二の作成にあたり、税理士として株主本人への確認義務はどの程度負うのでしょうか

例えば、以下のような場合に、全株主や全取締役へ確認を行う必要があるのでしょうか。

・代表者から提供された株式移動情報に基づき別表二を作成する場合
・特定の株主の持株数が大きく変動している場合
・株主間で関係悪化や対立があることを把握している場合

また、持株数を誤って記載した別表二を作成・提出した場合、税理士としてどの程度の責任を負う可能性があるのでしょうか

今回、この別表二の誤った持株数をきっかけとして、次男cは自身の株式持分が不当に減少されたとして裁判を起こし、結果として次男cの株式持分は回復されました。

このような結果を踏まえ、税理士法45条第1項との関係で問題となる点についてご教示ください。

【質問2】

また、上記株式移動に関連して、翌年3月に贈与税申告書の作成も行いました。

この時点では、代表者はa社長から長男bへ変更されています。

贈与税申告については、a社長から提供された贈与内容をもとに弊所で申告書を作成し、その内容について長男bへ説明・確認を行ったうえで申告しています。

しかし、実際にはa社長がすべての手続きを主導しており、ワンマン経営者であったため、弊所では贈与者および受贈者双方へ直接確認を行っていませんでした

このような場合、贈与税申告書の作成にあたり、税理士として贈与者および受贈者本人への確認義務はどの程度求められるのでしょうか。

また、本人確認を行わなかったことについて、税理士法上どのような問題が生じる可能性があるのでしょうか。

あわせて、本件のような株式移動や贈与に関する税務書類作成において、税理士として事前に行っておくべき確認事項や対応についてご教示いただけますでしょうか。

回答(税理士を守る会)

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