弊事務所の顧問先代表者から相談を受けた事案について、和解金の税務上の取扱いをご教示いただけますと幸いです。
【前提】
・顧問先代表者:A氏
・A氏の両親である父B氏、母C氏が、同族会社甲社の役員をしていました。
・甲社は、B氏の兄弟であるA氏の叔父との親族経営の会社で、弊事務所は一切関与していない法人です。
・甲社の株式は、B氏と叔父がそれぞれ50%ずつ保有していました。
その後、B氏が病気になったことをきっかけとして、叔父がB氏の役員報酬を一方的に減額し、その減額に関する議事録についてB氏の押印を偽造したうえで、定款も変更していたことが判明しました。
令和●年にB氏が死亡した後、B氏の相続人であるA氏が甲社に対して裁判を起こし、B氏について勝手に減額されていた役員報酬相当額の支払いを請求しました。
請求していた未払報酬は、以下のとおりです。
・B氏:約8,000万円
・C氏:約2,500万円
一審の地方裁判所ではA氏側が勝訴しましたが、その後、高等裁判所での結果については不確実であるとの裁判官からの指摘があり、最終的に和解することとなりました。
和解の結果、甲社から解決金として合計5,000万円を受け取ることとなり、その内訳は以下のとおりです。
・B氏分:約3,500万円
・C氏分:約1,500万円
【和解調書の主な内容】
・C氏は甲社の役員を辞任する。
・甲社は、解決金として合計5,000万円を支払う。
・原告は、その余の請求をいずれも放棄する。
・和解条項に定めるもののほか、当事者間には債権債務がないことを相互に確認する。
また、和解調書の別紙において解決金の按分計算が行われていますが、その按分については、もともとの未払報酬の金額を基準として計算されています。
なお、甲社からは源泉徴収票が発行されない可能性が高い状況です。
和解が成立したのは令和●年●月で、実際の入金予定日は令和▲年▲月となっています。
【相談】
今回の和解金について、その算定の基礎となっているのがB氏およびC氏の未払役員報酬であることから、和解金についても給与所得として取り扱うことになるのでしょうか。
和解調書上は「解決金」とされており、請求していた未払報酬の全額ではなく、その一部について和解する形となっていますが、このような場合でも、実質的な性質が未払報酬の支払いであれば、給与所得に該当すると考えるべきなのか確認したいです。
また、今回の和解成立が令和●年●月で、実際の入金が令和▲年▲月となることから、仮に給与所得に該当する場合には、令和●年分ではなく、実際に支払いを受ける令和▲年分の給与所得として取り扱うという認識でよいのでしょうか。
さらに、甲社から源泉徴収票が発行されない可能性が高いことから、給与所得として取り扱う場合の源泉徴収や源泉徴収票の発行、確定申告における対応についても、あわせてご教示いただけますと幸いです。




