当事務所の職員が、他県を本拠地とした別地域に支店を開設した税理士法人からヘッドハンティングを受け、退職することになりました。
退職にあたり、その職員とは次の内容を含む誓約書を締結しています。
・担当していた顧問先の引き抜きを行わないこと
・当事務所の職員を引き抜かないこと
・これらに違反した場合には、当事務所に生じた損害を賠償すること
また、当事務所としては誓約書への署名を受けるにあたり、
・就業規則等に基づく退職金を支給したこと
・本来は退職後に支給予定であった賞与についても前倒しで支給したこと
など、一定の配慮を行っています。
その後、当該職員が退職したことに伴い、3~4社の顧問先が当事務所との契約を終了しました。
そのうちの1社については、クラウド会計ソフトの権限移譲手続きの状況から、退職職員の転職先である税理士法人へ移ったことが判明しています。
他の顧問先については移転先を把握できていませんが、同様に退職職員の転職先へ移った可能性もあると考えています。
当地域には多数の税理士が存在するため、偶然同じ事務所へ移ったとは考えにくいものの、
・退職職員が積極的に顧問先を勧誘したのか
・顧問先側が自ら退職職員へ連絡を取ったのか
については現時点では不明です。
そのため、当事務所としては対応を検討しています。
具体的には、
・転職先の税理士法人や移籍した顧問先に対し、経緯を確認するための質問状を送付すること
・税理士会へ相談し、綱紀上の問題がないか事実確認を求めること
などを考えています。
【質問】
このようなケースにおいて、
・退職職員との間で引き抜き禁止の誓約書を締結している場合、一般的にはどのような対応が取られているのでしょうか。
・顧問先が転職先へ移った事実だけで、引き抜き行為があったと推認することはできるのでしょうか。
・転職先の税理士法人や顧問先に対して事情確認を行うことは実務上行われているのでしょうか。
・税理士会への相談や綱紀上の申立ては有効な対応となり得るのでしょうか。
・また、損害賠償請求や誓約書の効力という観点から、どのような証拠や事実関係が必要になるのかについてもご教示いただけますと幸いです。
このような退職職員による顧問先移転が疑われる事案において、実務上どのようなアクションが適切なのかご教示いただければ幸いです。




