甲株式会社は、貸しビルの賃貸業を営んでいます。

従来、テナントからの賃料については、甲株式会社が指定する銀行口座へ振り込んでもらう方法により収受していましたが、令和●年●月から、賃料の回収業務を外部の管理会社へ委託することとなりました。

当初は特にトラブルもなく、外部の管理会社を通じて賃料の回収が行われていました。しかし、テナントである乙が、その後、何度か誤って従来の振込先へ賃料を振り込むという事態が発生しています。

甲としては、すでに賃料の回収を外部の管理会社へ委託しているため、乙から甲へ直接振り込まれた賃料については、次のような対応を取る必要が生じています。

・甲が受領した賃料について、乙において振込の組み戻し手続きを行い、返金する
・そのうえで、改めて外部の管理会社を通じて賃料を支払ってもらう

このように、乙が指定された支払方法とは異なる方法で賃料を支払ったことにより、甲としては、本来であれば必要のなかった組み戻しや再度の支払いといった手間を負うことになります。

ところが、乙は、上記の組み戻しによる返金が完了するまでは、外部の管理会社に対する賃料の支払いには応じないと主張しています。

甲としては、すでに外部の管理会社へ賃料の回収を委託しており、乙に対してもその支払方法を周知していることから、乙が誤って甲へ振り込んだことによる問題は、乙側の事情によるものと考えています。

そのため、甲としては、乙が誤った方法で賃料を支払った場合であっても、外部の管理会社に対する賃料の支払いを優先して行う必要があると考えています。

そこで、以下の点についてご教示ください。

・乙が「甲へ振り込んだ賃料の組み戻しが完了するまでは、外部の管理会社への賃料支払いには応じない」と主張することについて、法的に合理性があるといえるでしょうか。

・乙が指定された支払方法とは異なる方法で賃料を支払った後、外部の管理会社への賃料支払いを行っていない現状について、乙が賃料の支払いを遅滞していると解釈することは可能でしょうか。

甲としては、このように指定した方法とは異なる賃料支払いが繰り返され、その結果として正常な賃料回収が妨げられる状態が続く場合には、最終的に賃貸借契約そのものを解除することができるのかについても確認したいと考えています。

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