<前提1>

今回の相続については、以下のような状況です。

・被相続人は父で、相続開始日は令和◯年◯月◯日です。
・相続人は、母と子の2名です。
・相続税の納税額が発生するため、相続税の申告義務があります。
・相続財産の中に、賃貸駐車場として利用している土地があります。
・令和◯年中に相続人間で協議した結果、この土地については、子が100%相続する見込みとなっていました。

この当初の見込みに基づき、相続開始日から同年年末までの駐車場の賃貸収入について、その全額を子の収入として令和◯年分の所得税の確定申告を行いました。

ただし、現時点では遺産分割協議書はまだ作成しておらず、土地の名義も被相続人である父のままとなっています。

<前提2>

その後、相続税の納税額について概算計算を行ったところ、子が相続する予定の金融資産と、子がもともと所有していた金融資産を合わせても、相続税の納税額を賄うことが難しい見込みであることが分かりました。

一方、母については、相続税の納税額は0円となる見込みです。

そこで、子と母から、上記の賃貸駐車場用の土地について、相続する割合を変更したいとの相談がありました。なお、相続税について延納することは考えていません。

具体的には、当初の予定と変更後の内容は以下のとおりです。

・変更前:土地を子が100%相続する予定
・変更後:土地を子50%、母50%の割合で相続する予定

この変更に伴い、これまで子に入金されていた駐車場の賃貸料については、母子間で相続割合に応じて精算すること、また、すでに行った所得税の申告についても必要に応じて修正することについて、母子ともに了承しています。

<質問>

① 通常、当初の遺産分割協議に法的な不備がなく、有効に成立していた場合に、相続人全員の合意によって遺産分割協議をやり直すと、財産の移転について対価の支払いがなければ、贈与税が課税されることになると理解しています。

今回のように、当初は子が土地を100%相続する予定であったものを、子と母がそれぞれ50%ずつ相続する形に変更する場合についても、「遺産分割協議のやり直し」に該当するのでしょうか。

今回の経緯については、以下のような事情があります。

・令和◯年中に相続人間で、この土地を子が100%相続するという内容について協議を行っていました。
・その協議内容を前提として、相続開始日から12月31日までの駐車場の賃貸収入を全額子の収入として、令和◯年分の所得税の確定申告も行っています。
・一方で、現時点でも遺産分割協議書は作成されておらず、土地の名義も被相続人である父のままです。

このため、すでに相続人間で土地の相続について協議が整っており、その内容に基づいて所得税の確定申告まで行っている以上、遺産分割協議書が未作成であっても、実質的には遺産分割協議が成立していたと考え、今回の変更を「遺産分割協議のやり直し」と考えるべきなのかと考えています。

その一方で、これから作成する遺産分割協議書において、子と母がそれぞれ50%ずつ相続する内容を定めれば、正式な遺産分割協議は今回が初めてであり、これまでの「子が100%相続する」という話はあくまで相続人間の見込みや予定にすぎなかったとして、遺産分割協議のやり直しには該当しないと考えることもできるのではないかと思っています。

このような場合、当初の相続人間の協議が法的に成立した遺産分割協議に該当するか、それとも単なる相続人間の予定・見込みにとどまるのかについて、どのように判断すればよいのでしょうか。

また、今回の変更により、贈与税以外にも、相続税や所得税、不動産の名義変更などに関して、何らかの法的・税務上の問題が生じる可能性がありましたら、併せてご教示ください。

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