個人事業主であった漫画家が法人成りして設立したXXX社は、現在●期目を迎えています。漫画家は個人事業主の時代から、大手出版社と専属の連載契約を締結しています。

法人成りする際、個人から法人への著作権の譲渡は行っていません。また、法人に対する著作権の利用許諾契約も締結しておらず、著作権の使用料等の支払いも行っていません。

出版社との当初の契約は漫画家個人の名義で締結していますが、法人成りを機に、印税収入の振込先口座のみを法人名義に変更しました。その後、印税収入については、これまで法人の収益として申告を続けています。

【質問】

これまで著作権の帰属に関する問題について、特段の対応を行ってこなかったXXX社から相談を受け、今後どのような対応が可能かを検討しています。

著作権を個人から法人へ譲渡する方法については、財産評価基本通達に基づいて評価した場合の評価額が非常に高額になることから、実質的に有償で譲渡することは難しい状況であると判断しました。

そこで、著作権を個人に帰属させたまま、法人が印税収入を計上する方法について、次の2点を確認したいと考えています。

① 無償の著作権利用許諾を根拠として、法人が印税収入を計上することは可能か

著作権自体は漫画家個人に帰属したままですが、法人設立時から個人が法人に対して著作権の利用を無償で許諾していた、という整理をすることで、法人が印税収入を計上するための根拠として認められるのでしょうか。

② 今後、法人から個人に著作権使用料を支払うことで、法人の収益計上の根拠とすることは可能か

現時点から、法人が漫画家個人に対して、毎期、著作権使用料を支払うこととした場合、その契約や支払いを根拠として、法人が印税収入を収益計上することは認められるのでしょうか。

また、無償での利用許諾という整理が認められない場合についても、対応方法を検討しています。

これまで法人から作家個人に支給してきた毎期の役員報酬の中に、著作権使用料に相当する金額も含まれていた、という説明をすることも考えました。

ただ、今後の取扱いを明確にするためには、役員報酬とは別に著作権使用料を設定し、法人から個人へ支払う形にしておく方が、法人が個人に帰属する著作権を利用して漫画を制作しているという関係を説明しやすいのではないかと考えています。

このような事情を踏まえ、著作権の帰属を個人に残したまま、法人が印税収入を計上するためには、どのような契約関係や費用の支払い方を整えておくべきでしょうか。

また、これまでの取扱いについて、今から対応できる方法や注意すべき点がありましたら、併せてご教示いただけますと幸いです。

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