【前提事実】

・遺言者は、不動産以外にめぼしい財産を保有していません。
・遺言書において、遺言執行者を指定したうえで、当該不動産を法人へ特定遺贈する内容となっています。
・遺言者には生前債務はありませんでした。

【相続開始後の状況】

・相続人全員が相続放棄を実施
・その結果、相続人不存在となった
・通常であれば、相続財産法人が成立し、利害関係人の申立てにより相続財産清算人が選任されるケースと理解しています。

もっとも、本件では、

・受遺者である法人は利害関係人に該当
・遺言執行者との共同申請による相続登記が可能

であったため、相続財産清算人の選任申立てを経由せず、そのまま法人への所有権移転登記を行いました。

【想定している税務上の整理】

この特定遺贈により、被相続人には、

・みなし譲渡所得課税
・準確定申告義務

が生じるものと考えています。

しかし、

・相続人は全員相続放棄済み
・通常の納税義務承継者が存在しない

という状況です。

そのため、課税庁としては、

・相続財産清算人の選任申立てを行い
・選任された清算人に準確定申告および納税を求める

という流れになることが想定されるのではないかと考えています。

【問題点】

もっとも、被相続人には不動産以外の財産がほとんど存在していなかったため、相続財産法人には納税資力がありません。

その結果、譲渡所得税額の全額を納付できない可能性があります。

【質問】

ここまでの法律構成・整理について、まず前提として問題ないでしょうか。

そのうえで、最終的に不足する納税額について、どのように扱われるのでしょうか。

私見としては、

・特定受遺者である法人は、直接的な納税義務承継者には該当しない
・遺贈を詐害行為として取り消すことも難しい
・仮に遺贈が取り消されるのであれば、そもそも譲渡所得自体が発生しなかったという整理にもなり得る
・第一種相続財産分離による処理も、本件では直ちには当てはめづらい

と考えています。

そうすると、理論上考え得るものとしては、受遺法人に対して国税徴収法39条に基づく第二次納税義務が課される可能性があるのかどうか、という点が気になっております。

この点について、実務上および法的構成上、どのように整理するべきかご教示いただきたいです。

回答(税理士を守る会)

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