被相続人には配偶者がおらず、相続人は子4人(A・B・C・D)です。

有効な遺言書があり、その主な内容は以下のとおりです。

借地権および建物をCに相続させる、金融資産をCおよびDに各2分の1ずつ相続させる、その他の資産をAに相続させる。

また、相続人Bについては、相続開始前に家庭裁判所の許可を得て、遺留分の放棄を済ませています。

一方、被相続人は相続発生前に、遺言書に記載されている当該借地権の対象となる土地について、その底地部分を購入していました。

そのため、相続開始時点では、従前の「借地権+底地権」という権利関係ではなく、土地について被相続人が所有権を有している状態となっています。

相続人Aは、当該底地を取得することを希望しておらず、Cが土地と建物を一体として取得することについて同意しています。

一方で、相続人Bは非協力的な状況にあり、遺産分割協議を実施することは現実的に困難な状況です。

【質問事項】

遺言書の文言は「借地権および建物をCに相続させる」となっていますが、実際には相続開始前に被相続人が底地を取得しているため、相続開始時点では当該土地について所有権を有しています。

このような場合について、以下の点をご教示ください。

① 遺言書における「借地権」の解釈について

相続開始時点では、遺言書作成時に想定されていた「借地権」がすでに消滅し、土地について所有権が成立していることになります。

この場合、遺言書に記載された「借地権」という文言を「土地所有権」と読み替え、土地と建物のすべてをCに移転することは可能でしょうか。

② 遺言の効力・意思表示の解釈について

「借地権および建物をCに相続させる」という遺言の内容について、被相続人が相続開始前に底地を取得したという事情を踏まえ、底地取得後も、土地と建物を一体としてCに取得させるという被相続人の意思が示されたものとして解釈できるのでしょうか。

それとも、遺言書の文言を文字どおりに解釈し、「借地権」は相続開始時には存在しないものとして扱われ、底地については「その他の資産」に該当するものとして、Aに帰属することになるのでしょうか。

③ Aの協力のみでC名義の登記を行う方法について

Aは底地を取得する意思がなく、Cが土地・建物を一体として所有することに同意しています。

一方で、Bの協力を得ることは難しい状況です。

このような場合、Aの協力のみで、C単独名義として土地・建物の相続登記を完了させる方法はあるでしょうか。

例えば、

・遺言書の解釈についての上申書を作成する
・Aから名義変更への協力書を提出してもらう
・その他、遺言の趣旨を確認するための書面を作成する

といった方法によって、Bとの遺産分割協議を経ることなく、C単独名義で登記することが可能なのかについても確認したいです。

以上のように、遺言書作成時には借地権であったものが、相続開始時には土地所有権となっている場合に、遺言書の「借地権」という文言をどのように解釈すべきか、また、Aの協力のみでCへの土地・建物の移転登記を完了できる方法があるのかについて、ご教示ください。

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