税理士の先生より「顧問契約書の遡及締結の可否」について、
税理士を守る会でご質問をいただきましたのでご紹介いたします。
質問
顧問契約について 3 点教えていただきたい点があります。
⑴ 契約の際、法人は実印で契約書を作成していますが、個人のお客さんの中には認め印を持ってくる方もいます。
名前も自署ではなくPCで打ち込んだものに認印がついているような場合、契約書の効力はあるのでしょうか。この場合、後から自署してもらったほうがよいのでしょうか。
私自身の捺印をする際は、職印を使い、できるだけ実印を使用したくないのですが、契約の効力に影響はあるのでしょうか。
⑵ 5年前に顧問契約を口頭で行っていますが、今から遡って 5 年前からの顧問契約を書面にて締結するのは問題ないでしょうか。
⑶ また、この場合、契約書の日付は今の日付か過去の日付か、どちらにするべきでしょうか。
回答
まず、法律的な説明ですが、契約は口頭でも成立します。したがって、実印でも認め印でも、口頭でも成立することになります。
自署・実印を求めるのは、契約の内容における意思表示の合致をより高度に立証しようとするためです。
もっとも望ましいのは自署・実印・印鑑証明付であり、こうなると「知りません」は、ほぼ通用しません。不動産売買など、意思表示に瑕疵がある場合に重大な紛争になるような契約の場合には、自署・実印・印鑑証明付で行う傾向にあります。
次は、自署・認め印です。この場合も自署があり、筆跡鑑定で証明できるので、「知りません」は通用しにくいです。
次に、PCでの不動文字・認め印の場合ですが…
さらに詳しくは「税理士を守る会(初月無料)」にて解説しています。