甲および乙は、いずれも当事務所の顧問先です。
現在、甲と乙の間で離婚の話が進んでいます。
なお、甲は丙社の代表者であり、乙は甲の配偶者です。
【状況】
乙は相続により、次の財産を取得しています。
・丙社の株式(100%)
・預貯金等の金融資産
これらはいずれも相続により取得したものです。
一方、甲については、過去の役員退職金支給実績や役員退職金規程等を踏まえ、今後、丙社から役員退職金の支給を受ける予定となっています。
また、甲が丙社の代表者に就任した後、会社の業績や資産状況が向上し、丙社の株価は純資産ベースで約1億円から約2億円へ上昇しています。
このような状況を前提として、以下の点についてご教示いただきたいです。
【質問1】
乙が相続により取得した、
・丙社株式
・預貯金等の金融資産
については、一般的に相続によって取得した固有財産であり、財産分与の対象にはならないと考えてよいのでしょうか。
また、相続により取得した財産について、
・婚姻後に取得した他の資産と同一口座で管理している
・固有財産と共有財産が混在している
・資金移動等により区分が不明確になっている
といった場合には、財産分与の対象範囲の判断に影響はあるのでしょうか。
【質問2】
丙社株式そのものは乙が相続によって取得したものであり、形式的には固有財産であると考えています。
しかしながら、婚姻期間中に甲が代表者として会社経営に携わった結果、会社の企業価値や株価が大きく上昇している状況があります。
この場合、
・株式自体は乙の固有財産
・しかし婚姻期間中の値上がり部分は夫婦の協力によって形成された財産
という考え方が成り立つのでしょうか。
また、株価上昇部分について財産分与の対象となる可能性があるのかについてご教示いただけますでしょうか。
【質問3】
甲は離婚前後のタイミングで、丙社から役員退職金を受け取る予定です。
この場合、
・離婚成立前に支給を受けた役員退職金
・離婚直前に支給が決定された役員退職金
・将来支給される予定の役員退職金
について、それぞれ財産分与の対象となる可能性があるのでしょうか。
また、退職金については、
・婚姻期間中の勤務に対応する部分
・離婚後の期間に対応する部分
などの観点から按分して考える必要があるのかについても、併せてご教示いただけますでしょうか。




