相続税申告および相続登記は別の税理士・司法書士が担当していましたが、相続から数年後に当該不動産を売却した個人から、土地の譲渡所得申告の依頼を受けました。

確認したところ、遺産分割協議書には次のような内容が記載されていました。

・ある土地については、分筆後の一部をAが単独で相続する。
・同じ土地の残りの部分については、AとBがそれぞれ2分の1ずつの持分で相続する。

つまり、遺産分割協議書上は、土地を分筆したうえで、

・一部はAの単独所有
・残部はAとBの共有

とする内容になっていました。

しかし、実際に土地の登記事項を確認したところ、分筆登記は行われておらず、土地全体についてAとBの共有名義となっていました

持分割合についても、

・Aが一定割合の持分
・Bが残りの持分

という形で登記されており、遺産分割協議書の内容とは異なる状態になっていました。

そこで依頼者を通じて登記を担当した司法書士へ確認したところ、司法書士側の手続上のミスにより、遺産分割協議書とは異なる内容で登記してしまったとの説明がありました。

もっとも、その後既に土地は第三者へ売却され、所有権移転登記も完了しているため、現時点では錯誤による登記更正等を行うことは難しいとのことです。

また、

・AもBも登記内容が遺産分割協議書と異なっていることに気付いていなかったこと
・売却時もその事実を認識していなかったこと

が確認されています。

なお、相続税申告については、遺産分割協議書の内容に基づいて申告が行われています。

【質問】

このような場合、譲渡所得の申告において、

・売却代金の配分
・取得費や譲渡費用の按分
・譲渡所得の帰属割合

は、遺産分割協議書の内容を基準に考えるべきでしょうか

それとも、実際に売却時点で存在していた登記上の持分割合を基準に考えるべきでしょうか

遺産分割協議書と登記内容が異なっているにもかかわらず、そのまま第三者へ売却されているケースにおいて、譲渡所得申告上どのように取り扱うのが適切かご教示いただけますと幸いです。

回答(税理士を守る会)

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