【前提条件】
母が亡くなり、相続人は姉と弟の2名です。
母は生前に公正証書遺言を作成しており、遺言執行者には弟が指定されていました。遺言の内容は、母が有する全ての財産を弟に相続させるというものです。
一方で、母は生前、姉と弟に対し、口頭で「財産の中から約1,000万円を姉に渡す」と話していました。しかし、この内容については遺言書には一切記載されていませんでした。
その後、弟は遺言の内容に基づき、預貯金や不動産などの名義変更手続を既に完了しています。
ところが、遺言執行が完了した後になって、姉から「約1,000万円を受け取る権利があるはずだ」との主張がありました。
弟としては、姉に対して金銭を贈与することも検討していますが、
遺言執行を取り消した上で、改めて遺産分割協議を行うことができないかと考えています。。
【質問1】遺言執行後の遺産分割協議について
私の理解では、
・遺言の執行が行われたことにより、実質的には遺贈を承認したことになること
・民法第989条の規定により、一度執行された遺言の内容を前提とした以上、その後に遺産分割協議を行うことはできない
と考えています。
この理解でよろしいでしょうか。
【質問2】遺留分について
姉には遺留分侵害額請求を行う余地があると考えています。
そこで、仮に弟が姉に対して約1,000万円を任意に贈与した場合、
・その贈与とは別に、姉から遺留分侵害額請求を受ける可能性があると考えるべきでしょうか。
・また、そのようなリスクを回避するため、約1,000万円を交付する条件として、姉に遺留分に関する権利を行使しない旨の合意や、遺留分放棄に関する手続を求めることは有効でしょうか。
遺言執行後の遺産分割協議の可否および、姉に対して金銭を交付する場合の遺留分請求リスクについて、ご教示いただけますと幸いです。




