●月決算法人で、今月末が法人税の申告期限となっている法人から、税理士変更に関する相談を受けました。
当該法人では、前任の税理士が中間申告について仮決算方式で申告を行っているとのことです。
このような状況を踏まえ、現時点では、顧問先に対して次の3点を説明しています。
① 申告期限への対応について
◯月末の申告期限までに申告を完了させることは難しく、期限内申告には間に合わない見込みであること。
② 期限後申告によるデメリットについて
期限後申告となった場合には、延滞税が発生する可能性があることや、2事業年度連続で期限後申告となった場合には、青色申告の承認が取り消される可能性があること。
③ 会計データの見直しと追加費用について
前任の税理士が仮決算を行った後の会計データについても、当事務所で改めて確認・見直しを行う必要があるため、その作業に応じた費用が発生すること。
上記の説明について、改善すべき点があればご教示ください。
特に気になっているのは、①の申告期限に間に合わないことの説明と、③の会計データの見直しに関する業務範囲および費用の取り扱いです。
【① 申告期限に間に合わない場合の契約書への記載について】
申告期限までに申告を完了できない見込みであることは、顧問先に口頭で説明しています。
ただし、後日の認識の相違やトラブルを防ぐためにも、申告期限に間に合わないことや、その場合の責任の範囲について、契約書にどのように記載すればよいか悩んでいます。
このようなケースでは、契約書にどのような条項を設けるのが適切でしょうか。
【③ 仮決算後の会計データの見直し範囲について】
通常、本決算を一区切りとして税理士の変更が行われた場合、当事務所では、過去に遡って前任の税理士が処理した内容を見直すことはしていません。
その際には、顧問契約書に次の条項を設けています。
(A)
「この契約の有効期間は、契約月(令和●年●月)から2年間とする。顧問料(監査料を含む)は、令和●年●月からとする。ただし、契約期間満了の3か月前までに、甲または乙から契約解除の通知がなされない場合、この契約は1年間継続されるものとし、その後も同様とする。」
今回は、仮決算方式による中間申告ではあるものの、前任の税理士がすでに申告を済ませているとのことだったため、当事務所では、その後の処理を行えばよいと判断し、そのように説明してしまいました。
なお、現時点では、まだ顧問契約書を締結していません。今週水曜日に、紙の契約書を取り交わす予定です。
また、前任の税理士が行った具体的な処理の詳細までは確認できていませんが、顧問先によると、これまで約10年間、役員報酬を定期同額で支払ったことが一度もないとのことです。
このような事情も踏まえ、以下の点についてご教示ください。
質問1:仮決算後だけでなく、当期分のすべてを見直す必要があるか
前任の税理士が仮決算方式で中間申告を行っている場合、仮決算後の会計データだけでなく、当期分の会計処理全体について、改めて確認・見直しを行う必要があるのでしょうか。
質問2:前任の税理士と当事務所の見解が異なる場合の対応について
例えば、役員報酬の取り扱いなどについて、前任の税理士が行った処理と当事務所の見解が異なる場合、どのように対応するのが適切でしょうか。
また、当期分のすべてを見直す場合と、仮決算後の処理のみを見直す場合とでは、対応方法や留意点に違いがあるのでしょうか。
質問3:契約書の条項(A)の考え方は適切か
上記の契約書の条項(A)のように、契約期間や顧問料の適用開始時期を定めている場合、今回のような税理士変更のケースでも、前任の税理士が行った処理を遡って見直さないという考え方で問題ないでしょうか。
通常、税理士の変更が事業年度の途中で行われない限り、前任の税理士が行った処理について、当事務所で改めて見直す必要はないと考えています。
このような考え方が適切かどうか、また、今回のように仮決算方式による中間申告が行われている場合には、通常の税理士変更と異なる対応が必要となるのかについても、ご教示いただけますと幸いです。



