税理士の先生より「名義株主からの会計帳簿閲覧請求への対応」について、
税理士を守る会でご質問をいただきましたのでご紹介いたします。

質問

昭和55年設立の顧問先の相談です。

当時は発起人が 7 人以上必要だったため、親族や友人等に名義を借りました(資金は代表者がすべて負担しています)。

ところが先日、名義を借りた友人の 1 人( 5 %の名義株)から、会計帳簿の閲覧請求が来ました。

対応する必要があるでしょか。

回答

株主からの会計帳簿閲覧請求は、会社法433条に規定しています。

会社法433条

1  総株主(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株主を除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する株主又は発行済株式(自己株式を除く。)の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の数の株式を有する株主は、株式会社の営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。この場合においては、当該請求の理由を明らかにしてしなければならない。

一 会計帳簿又はこれに関する資料が書面をもって作成されているときは、当該書面の閲覧又は謄写の請求

したがって、今回の友人が株主であるならば、会計帳簿閲覧請求に応じなければいけません。

今回は、株主が名義人か、実質的に出資金を負担した人か、が争点となります。

この点に関し、判例は、・・・

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