メールで配信された「税理士サポート通信」の内容について、確認したい点があります。
<判決>
本件不動産のうち建物については、月額賃料が5万円から10万円程度の賃貸物件であり、貸主側では契約締結時または更新時に礼金や更新料を受領することや、退去日等の関係で日割賃料が発生するケースも少なくない状況にあります。こうした事情があるにもかかわらず、本件各確定申告書等には礼金等の収入が計上されていなかったほか、本件借入利息等を含む本件不動産賃貸業に関係しない支出が必要経費として計上されていた事実が認められています。
税務の専門知識を有するYにおいては、本件各確定申告書等の記載内容と関連資料の内容を照合し、それら申告書の根拠となる資料を精査すれば、礼金等の収入の有無や必要経費の内容・金額について疑問を抱き、Xに対して説明を求めたり、追加資料の提出を促したりすることは十分に容易であったと判断されるとされています。
したがって、本件委任契約を受任した税務の専門家としては、Xからの委任の趣旨に沿うよう、Xに対して適切な助言や指導を行い、確定申告書等を作成すべき義務があるとされています。
<メール記載のコメント>
資料を確認した際には、「通常であれば存在するはずのものが見当たらない場合」や、逆に「通常は存在しないはずのものが含まれている場合」を発見したときには、これらについて質問を行い、必要に応じて資料提出を求める対応が必要になるとされています。
<質問>
・税理士を守る会が提供している契約書を用いて顧客と契約している場合でも、上記コメントのとおり、「通常あるはずのものがない」ケースや「通常ないはずのものがある」ケースを見つけた際に、質問や追加資料の提出を求める対応は必須となるのでしょうか。
<税務顧問契約書)>
第5条(資料等の提供及び責任)
1.甲は、委任業務の遂行に必要な説明、書類、記録(電磁的記録を含む)その他の資料(以下「資料等」という)をその責任と費用負担において乙に提供しなければならない。
2.資料等は、乙の請求があった場合には、甲は速やかに提出しなければならない。その提出が乙の正確な業務遂行に要する期間を経過した後であるときは、それにより甲が被る不利益は甲において負担する。
3.甲が乙に対して提出する資料等は、甲の事業活動に関連し、その事業活動に必要な支出であることを前提とし、乙は、かかる前提で委任業務を遂行すれば足りるものとする。
4.甲の乙に対する資料提供が不十分であることに起因する乙の業務遂行により甲が損害を被った場合には、乙が資料不足を補うために課税庁に確認などしなかった場合でも、乙はその損害を賠償する責を負わない。
5.甲が乙に対して提出した資料や説明が不十分ないし不足するときは、将来修正申告や更正により加算税、延滞税、重加算税等の不利益が甲に生ずることを甲は理解した。




