法人が詐欺被害に遭った場合の被害額の損金算入について確認させてください。
【状況】
株式会社が振り込め詐欺の被害に遭いました。
内容としては、1,000万円を振り込めば2,000万円になって返ってくるという投資話を持ちかけられたとのことです。
・「振り込め詐欺救済法」に基づき、被害者に分配される可能性のある金額は、書面に記載されている「対象預金等債権の額:約4万円」が上限とされています。
・しかしながら、権利行使の届出等があったため、最終的には同法による被害者への分配金は支払われませんでした。
【質問1】
私自身で調べたところ、以下のような整理により損金算入が可能ではないかと考えています。
この認識について、気になる点や誤りがあればご教示いただけますでしょうか。
・詐欺に遭ったことが判明した事業年度(当期)に損金算入すると考えています。
なお、金銭を実際に支払った事業年度ではなく、詐欺被害が判明した事業年度に損金算入する想定です。
(金銭の支払いは前期末、詐欺被害の判明は当期です。)
・また、法人税基本通達2-1-43(損害賠償金等の帰属の時期)に基づき、損金計上と同時に同額の損害賠償請求権を益金計上する必要はないと理解しています。
・損害賠償金については、実際に支払いを受けた事業年度に益金算入する取扱いで問題ないと考えています。
【質問2】
詐欺会社への振込については、次のような資金の流れとなっています。
・令和6年7月末(前期末)に、社長個人の資金を会社の銀行口座へ入金しています。
<普通預金 / 役員借入金>
・同日に、その金額と同額を会社の銀行口座から詐欺会社へ振り込みました。
<仮払金 / 普通預金>
このような場合、税務署から
会社ではなく社長個人の資金が詐欺被害に遭ったのではないか
と指摘される可能性はありますでしょうか。
もともとの資金の出所が社長個人の資金であるため、
個人が詐欺被害に遭ったものと判断され、法人側の損金として認められない可能性があるのか気になっています。
(なお、個人の場合は雑損控除の対象にもならないと理解しています。)
【質問3】
税務署へ説明するためのエビデンス資料として、以下の書類を準備する予定です。
・銀行から送付された「預金等に係る債権の消滅手続が終了した旨の書面」
・振込を行った銀行口座の取引記録
・詐欺会社とのLINEでのやり取りのスクリーンショット
上記以外にも、準備しておいた方がよい資料があればご教示いただけますでしょうか。
【質問4】
会社の定款の目的には「投資業」の記載がありません。
今回の事案は投資を装った詐欺に該当すると考えていますが、
目的に投資業の記載がないことが、被害額の損金算入に影響する可能性はありますでしょうか。
【参考】
法人税基本通達2-1-43(損害賠償金等の帰属の時期)
他の者から支払を受ける損害賠償金(債務の履行遅滞による損害金を含む。以下2-1-43において同じ。)の額は、その支払を受けるべきことが確定した日の属する事業年度の益金の額に算入するのであるが、法人がその損害賠償金の額について実際に支払を受けた日の属する事業年度の益金の額に算入している場合には、これを認める。
(注)当該損害賠償金の請求の基因となった損害に係る損失の額は、保険金又は共済金により補填される部分の金額を除き、その損害の発生した日の属する事業年度の損金の額に算入することができる。




