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「酔っていて覚えていない…」は通用する?有名人の飲酒暴行事件が多発中

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最近、酔ったいきおいでタクシー運転手に暴行する事件が立て続けに起きています。

  • タクシー運転手を殴るなどしたとして、警視庁玉川署はサッカー元日本代表の前園真聖容疑者(39)を暴行容疑で現行犯逮捕。(10月13日)
  • 警視庁渋谷署は、タクシー運転手を蹴るなどしたとして、女優の松雪泰子さんの弟でミュージシャンの松雪陽平容疑者(34)を傷害容疑などで現行犯逮捕。(10月11日)
  • タクシー運転手に暴行し、料金を踏み倒したとして警視庁中央署は集英社社員で『週刊ヤングジャンプ』の編集長の男(46)を強盗容疑で逮捕。(10月16日)

事件はこうして起きた

前園氏はテレビ出演の後、朝まで飲食し酩酊状態でタクシーに乗車。自宅近くに到着後、おう吐のため一度タクシーを降りたが、料金の支払いがなかったため運転手と口論。その後、殴る蹴るの暴行をしたようです。

タクシーの防犯カメラの映像から明らかになったその時の状況を聞いた前園氏は、
「びっくりしています。相手の方に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
記憶がないことであれ、本当にやってはいけないことをやってしまった」
と猛省していたということです。

リーガルアイ

今回の3件のケースでは、酒に酔ったうえで殴る、蹴るなどの暴行をタクシー運転手に加えているため、『刑法』の傷害の罪が適用されます。

第204条(傷害)
人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

弁護士をしていると、酒に酔って暴行してしまった人の弁護をすることがあります。
「酔っていて覚えていない…」と弁解する人が多いのですが、ここでひとつ、難しく、デリケートな問題があります。

心神喪失状態の場合、無罪になるかどうかです。

『刑法』では、こう定めています。

第39条(心神喪失及び心身耗弱)1項
心神喪失者の行為は、罰しない。

心神喪失とは、罪を犯した者が物事の是非や善悪を判断できない状態のことで、責任能力がないと判断されれば、無罪となることがあるのです。

実際の裁判では、専門家による精神鑑定などが行われ、その結果をもとに判断されますが、多くの場合、被告人が「酔っていて覚えていない」と主張し、弁護人が「心神喪失」を主張しても、

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