契約書のひな形、内容証明郵便書式、労務書式、
会社法議事録・通知書のテンプレートが無料

繰延税金資産の回収可能性を判断する基準および手順

不動産や有価証券を売却した際の含み益が実現することで発生する課税所得により、繰延税金資産の回収を計画している場合、回収可能性について判断が必要になります。

繰延税金資産の回収可能性を確かめるためには、将来発生することが見込まれる法人税等を予測し計画するタックスプランニングが不可欠です。

本記事では、繰延税金資産の回収可能性の判断基準および手順について解説します。

【この記事の監修者】
讃良周泰税理士事務所 税理士 讃良 周泰

繰延税金資産とは

繰延税金資産は税効果会計の一つで、企業会計上の収益(費用)と、税務会計上の益金(損金)の差額を調整するための勘定科目です。

企業会計上の費用として支出したものが税務会計上で損金と認められない場合、企業は一時差異として税金を前払いしたことになりますが、前払いした税金は戻ってくることを想定し、払いすぎた税金相当額を繰延税金資産として貸借対照表に計上しなければなりません。

企業会計の収益と費用、税務会計の益金と損金は基本的に同じですが、双方で取り扱いが異なる場合もあります。

将来にわたり差異が解消されないものは「永久差異」、差異が一時的なものであり将来的に解消されるものは「一時差異」とし、繰延税金資産は一時差異のうち、将来所得が減額することにより税金を減少させる資産であり、将来的に回収できる可能性がある金額のみを計上します。

繰延税金資産の回収可能性を判断する3要件

繰延税金資産の回収可能性は、次の3つの要素から将来の税金負担額を軽減する効果があるかを判断します。

【回収可能性の判断要素】
●収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得

●タックスプランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得

●将来加算一時差異

収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得

一時差異等加減算前課税所得は、将来の事業年度における課税所得の見積額から、当該事業年度において解消することが見込まれる、期末に存在する将来の加減算一時差異の金額を除いた額です。

一時差異等加減算前課税所得が生じる可能性の判断は、過去の業績や納税状況、将来の業績予測等を総合的に勘案し、将来の一時差異等加減算を合理的に見積もらなければなりません。

タックスプランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得

将来一時差異の解消見込年度に、含み益のある固定資産または有価証券の売却がタックスプランニングに基づき行われた場合、一時差異等加減算前課税所得が生じる可能性が高いと見込まれるかにより判断します。

将来加算一時差異

将来減算一時差異にかかる繰延税金資産の回収可能性と、税務上の繰越欠損金にかかる繰延税金資産の回収可能性について判断します。

将来減算一時差異にかかる繰延税金資産の回収可能性

将来減算一時差異の解消見込年度および繰戻・繰越期間に、将来加算一時差異が解消される見込みがあるか

税務上の繰越欠損金にかかる繰延税金資産の回収可能性

繰越期間に税務上の繰越欠損金と相殺される将来加算一時差異が解消されることが見込まれるか

繰延税金資産の回収可能性の見直し

繰延税金資産の計上額は、

PREVNEXT

関連記事

身だしなみはどこまで求めることができるのか

テーマパークの運営会社が従業員の身だしなみに関する規定を変更し、髪の色などのルールを統一したことが先日ニュースとなりましたが、会社が規定する身だ...

法人が土地や建物などを交換した際の圧縮記帳の要件および注意点

法人が土地や建物などを交換した場合、原則は譲渡資産を対価に相手方から資産を取得したとみなされ、時価と帳簿価額の差額が譲渡益として課税対象となります。 ...

二次相続で相続税の未成年者控除・障害者控除を適用する際の注意点

一次相続の際に、未成年者控除または障害者控除を適用した相続人も、二次相続で再び各控除を適用することは可能です。 しかし過去の相続税の申告で、...