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税務上の売上割戻と仕入割戻の取扱いと誤りやすいポイント

税務上の売上割戻と仕入割戻の取扱いと誤りやすいポイント

商品等を取引する際、売上やサービスの量に応じて、売上代金の一部を購入者に戻す「売上割戻」や、大量に仕入れた際に代金が一部返還される「仕入割戻」が行われることがあります。

また、商品やサービスに対する価格を下げる際に用いる会計処理としては、「割戻」以外に「値引」や「割引」がありますので、今回は各用語の意味および、税務上の売上割戻と仕入割戻の取扱いについて解説します。

【この記事の監修者】
讃良周泰税理士事務所 税理士 讃良 周泰

会計上における割戻・値引・割引の意味

会計上の「割戻」は、商品やサービスを一定以上提供する見返りとして、代金を安くすることをいいます。
たとえば、商品を10個まとめ買いすることを理由に、購入代金の返金や減額する行為は割戻しに該当します。

会計上の「値引」は、商品やサービスに問題が生じていることを理由として、代金を安くすることをいいます。
値引するケースとしては、消費期限や賞味期限が近い食料品や、汚れやほつれのある衣類を安く販売する場合などがあります。

会計上の「割引」は、支払期限前に代金の支払いを受けた場合に、代金を安くすることをいいます。
代金の支払いは商品を渡したタイミングではなく、後払いで行われることもありますが、売掛金には利息も含まれています。
定められた期日よりも前に代金の支払いを受けた場合、売掛金に含まれている利息相当分を割引することがあります。

税務上の売上割戻の取扱い

売上割戻は、取引相手が購入した商品の売上に基づき、販売者が購入者に対して一定額を返金することをいいます。

金銭による売上割戻を行った場合、全額を損金として算入することが可能です。

実務上における売上割戻の計上時期は、割戻額を相手方に通知した日または、実際に割戻額を支払った日です。

税務上の仕入割戻の取扱い

仕入割戻は、商品をまとめて仕入れた際、商品の数量等に基づいて仕入先から返金されることをいいます。

仕入割戻により受け取った額は、益金に算入します。

計上時期は、原則割戻額の通知を受けた日となりますが、割戻しの算定基準が契約書に明示されている場合は、仕入れをした日の属する事業年度に計上します。

売上割戻が交際費等に区分されるケース

税務上では、費用の支出の形態等および供与の方法によって、売上割戻等が交際費等として扱われることもあるので注意が必要です。

交際費等に該当する売上割戻

売上割戻による返還を受けた購入者は、割戻額を益金に算入しますので、支払った側(販売者)は金額の大小にかかわらず、割戻額を損金に算入することが認められています。

しかし、売上割戻を接待サービスの一環として行った場合には、交際費等として扱われます。

交際費等は売上割戻とは違い、損金に算入できる額に上限があるため、他の交際費等を含めた額が上限を超えてしまうと損金不算入になるので気を付けてください。

物品を売上割戻と同一基準で交付する際の費用の取扱い

法人が得意先に対して物品を交付する場合、売上割戻等と同様の基準で交付するとしても、その物品を交付するために要した費用は交際費等に区分されます。

ただし、売上割戻等の算定基準に従って交付した物品が、おおむね3,000円以下の少額物品のときは、物品を交付するために要する費用は交際費等に該当しないものとして扱われます。

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