
最近、労働基準監督署の会社に対する指導について、一部内容が見直しされたそうですが、どのような内容で、実務的にはどのような影響があるのでしょうか。

令和8年8月19日に、労働基準局労働条件政策課および監督課が「時間外労働等に係る相談・支援及び監督指導を見直します」という内容で報道発表しました。
具体的には次の2点についての見直しです。
1.36協定の締結等に関する相談・支援の充実
2.労働基準監督署における対応の見直し
このうち、2の労働基準監督署における対応の見直しについては早速テレビやネット等のニュースや新聞が取り上げており、労働団体は反発しています。
では、この「対応の見直し」とはどのようなものなのでしょうか。
労働基準法ではそもそも時間外労働や休日労働は原則禁止となっており、36協定を締結し、労働基準監督署に届け出た場合において、事業主は労働者に対して月45時間(年360時間)の時間外労働を行わせることができます。
さらに、「特別条項」を締結すれば、特別な事情がある場合に限り月45時間(年360時間)の上限を超えて労働させることも可能となります。
しかし、特別条項を締結しているからといって、長時間労働が助長されるような環境が続くようであれば労働者が健康を損ねる恐れがあり望ましいことではないため、労働基準監督署は月45時間以内に収めるよう指導してきたのが現状です。
今回、見直しについては次のように明記されています。
「時間外・休日労働時間数のみに着目して1か月45時間以内への削減を求める一律の指導を見直し、各事業場が36協定で定める健康及び福祉を確保するための措置の実施状況を重点的に確認し、確認した状況に応じた必要な指導を行うこととします。なお、個々の事業場の実態を踏まえて、過重労働による健康障害が生じるおそれが高い場合には、引き続き必要な指導を行います」





