納税証明書とは、その名のとおり、きちんと納税したことを証明する書類です。
法人において納税証明書が必要となるのはどのような時なのでしょうか?
納税証明が必要となった場合には、税務署や市役所の窓口以外に取寄せる方法はあるのでしょうか?
この記事では、企業の経理担当者が納税証明書を取得するケースについて解説します。
【この記事の監修者】
讃良周泰税理士事務所 税理士 讃良 周泰
納税証明が必要となるのはどんなとき?
納税証明は定期的に必要となるものではありません。
対外的に納税状況に不備がないことを証明するわけですから、必要の都度取寄せて、最新の情報にて証明します。
納税証明が必要となる最も一般的なケースは、融資です。
審査のため、金融機関などから「最近2期分の法人税の税額証明(その1)」などを提出するよう求められます。
さらに、自家用車の名義変更又は廃棄のためや、信用保証協会からの請求によることもあります。
また、自治体が実施する事業への入札手続きにおいても、納税証明が求められます。
市区町村の事業であれば、地方税の納税証明書も求められます。
税金を滞納している業者が落札したなどという事態にならないためです。
酒類販売業の許可申請などでは、滞納処分を受けたことがない証明が必要です。
納税証明書とは?
納税証明書には、いくつかの種類があります。
種類によって「証明する内容」が少し異なってきます。
納税証明書の提出先がどのような情報を見たいのかによって、証明内容が異なるためです。
次の表は、納税証明の交付請求書の一部です。
「証明を受けようとする税目」には、各税目について、証明が必要な事項を請求者が選択できるようになっています。
余談ですが、亡くなった人の納税証明書も、一定の書類の添付により取得することが可能です。
国税の申請書(部分)
地方税の申告書(部分):東京都の例
自治体により様式は異なりますが、事業税、住民税、固定資産税、自動車税をはじめ、各種の納税証明が取得できます。