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5G導入促進税制について

スマートフォンだけでなく、社会のあらゆる場面でその活用が期待されている5G。

この記事では、5Gについての基本的な解説と5Gに関連する設備にかかる税制について説明します。

5Gの普及により、会計業務にも大きな変化がもたらされるかもしれません。

【この記事の監修者】
讃良周泰税理士事務所 税理士 讃良 周泰

そもそも5Gとは?

5G(第5世代移動通信システム:5th Generation)とは、スマートフォンなどの通信に利用される次世代通信の規格であり、1979年以降ほぼ10年ごとに進化してきた通信システムの最新のもので2020年から本格的に展開されています。

5Gの主な特徴としては、次の3つが挙げられます。

・超高速 2時間の映画を3秒でダウンロードできる速さ(従来の100倍)
・超低遅延 利用者がタイムラグを意識せずに遠隔地のシステムをコントロールできる
(リアルタイム通信)
・多数同時接続 身の回りのあらゆる機器がインターネットに接続

5Gは身の回りのあらゆるものがインターネットにつながるIoT(Internet of Things)の基盤として、日常生活だけでなく、これまで以上に企業の活動においてさまざまな分野での活用が期待されています。

さらに、新型コロナウイルス感染症の影響により、今までとは違った生活様式が求められ、テレワーク、遠隔授業、遠隔医療などのICT(情報通信技術:Information and Communication Technology)による非接触への取り組みは一気に拡大しています。

総務省:第5世代移動通信システム(5G)の今と将来展望P4より

この5Gへの取り組みのベースには2016年に閣議決定された「第5期科学技術基本計画」において、今後わが国がめざす社会として提唱された「Society5.0」があります。

Society5.0とは、社会の進化・発展の歴史における5つ目の未来社会の姿とされています。

・Society1.0 狩猟社会
・Society2.0 農耕社会
・Society3.0 工業社会
・Society4.0 情報社会
・Society5.0 仮想空間と現実空間が融合し、経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会

これまでのSociety 4.0(情報社会)における問題点には次のようなものがありました。

・知識や情報が共有されず、分野横断的な連携が不十分である
・あふれる情報から必要な情報を見つけて分析する作業が負担となる
・年齢や障害などにより、労働や行動範囲に制約がある
・少子高齢化や地方の過疎化などの課題に十分に対応することが困難である

しかし、Society 5.0で実現する社会は、次のような解決を目指しています。

・IoTで全ての人とモノがつながり、様々な知識や情報が共有され、新たな価値を生み出す
・人工知能(AI)により、必要な情報が必要な時に提供される
・ロボットや自動走行車などの技術により、少子高齢化、地方の過疎化、貧富の格差などを克服する

社会の変革により今までの閉塞感を打破し、希望の持てる社会、世代を超えて互いに尊重し合える社会、一人一人が快適で活躍できる社会としてのSociety 5.0を目指すというものです。

内閣府:Society5.0とはより

5G導入促進税制とは?

この5Gによるサービスを利用するためのインフラへの急務は各国で展開され、わが国も例外ではありません。

2020年8月、特定高度情報通技術活用システムの開発供給及び導入の促進に関する法律が施行されました。

5Gによる情報通信インフラを広く普及させるため、超高速・大容量通信等を実現する全国基地局の整備を支援する「全国5G」と、地域活性化や地域の課題解決を促進するため地域企業等が、自ら5Gシステムを構築可能とする「ローカル5G」の整備支援が進められています。

大手の通信事業者による全国5Gでは地域差が生まれることからローカル5Gの構想は、Wi-Fiのように地域や場所を限定して特定の用途に活用するインフラとしての期待を担っています。

ローカル5Gは地域・産業のニーズに応じて地域の企業や自治体等が個別に利用できる5Gネットワークであり、より柔軟に5Gシステムを構築できます。

このため、5G導入計画の認定を受けた事業者(個人及び法人)は、認定導入計画に基づいた一定の設備投資について、所得税又は法人税の特例措置を受けることができるのです

この特例措置が、5G導入促進税制と呼ばれる制度なのです。

いわば、Society5.0の実現に不可欠な社会インフラ構築を促進するための税制が5G導入促進税制なのです。

国税庁:5G導入促進税制

どんな業者が対象となる?

5G導入促進税制の正式名称は「認定特定高度情報通信技術活用設備を取得した場合の特別償却又は税額控除」であり、法人税、所得税に適用され、さらにローカル5Gについては固定資産税が3年間1/2となります。

対象事業者

青色申告法人又は個人で、特定高度情報通信技術活用システム導入促進法第26条に規定する認定導入事業者が対象です。

具体的には全国5Gは大手通信キャリア・製造事業者等が、ローカル5Gはローカル5G用無線局の免許を取得した者が対象事業者となります。

一定の基準を満たしたシステム導入計画書について主務大臣から認定を受けたのち、認定計画に基づく設備を導入する必要があります。

適用時期及び要件

適用時期は2020年8月31日から2022年3月31日までとなります。

新品の認定特定高度情報通信技術活用設備の取得等をして、事業の用に供した場合に特例適用があります。

具体的には、送受信設備、通信モジュール、コア設備、光ファイバなどを備えた建物、構築物などです。

措置内容

取得価額の30%相当額の特別償却又は、取得価額の合計額の15%の税額控除との選択適用。
(ただし、税額控除は当期の法人税額の20%が限度)

税額控除において法人税額の20%の頭打ちはあるものの、取得価額の15%の税額が控除される制度はあまりなく、非常に有利な制度となっています。

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