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法人税の収益計上時期の原則と例外。税務調査で指摘されやすいポイント

税務調査は申告漏れだけでなく、売上・経費の計上時期の誤りを指摘されることも少なくありません。

売上の計上時期は、経費に比べて誤りがあったとしても見落とされやすいので、今回は法人税の収益計上時期の原則と例外について解説します。

【この記事の監修者】
讃良周泰税理士事務所 税理士 讃良 周泰

法人税における収益計上時期の原則

法人税における収益は、法人等が資産を販売・譲渡・役務の提供による収益が発生した場合、別段の定めがあるものを除いて、その資産の販売等に係る目的物の引渡しまたは役務の提供の日の属する事業年度の益金として計上します。

ただし、一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従って、引渡し等の日に近接する日の属する事業年度の収益として計上することも認められています。

会計処理の取扱いは、平成30年に企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」が公表されました。

収益認識に関する会計基準は、「企業会計原則」に優先して適用される会計基準として位置付けられており、「履行義務」をベースに収益の計上単位や計上時期、計上額を認識する会計処理を行うものです。

収益認識に関する会計基準の規定が設けられたことで、平成30年度税制改正で法人税法等の改正が行われ、法人税基本通達等についても具体的な収益計上時期等の取扱いが定められました。

収益認識に関する会計基準は平成30年3月に導入、令和3年4月以後開始の事業年度から本格的に適用されていますが、中小企業については従来どおりの会計処理を行うことが認められていますので、法人税基本通達の改正により従来の取扱いが変更になることはありません。

商品・製品等の販売収益の計上時期

商品や製品の販売等による収益計上時期は、種類や契約内容等に応じて下記の収益計上基準から最も合理的と認められる基準を選択し、継続適用することになります。

合理的な理由がある場合には、2以上の異なる基準を採用することも可能です。

また、委託販売やライフライン等(ガス・水道・電気など)を販売する場合については、継続適用を条件に、引渡しの日に近接する日を収益計上とする例外処理も認められています。

<収益計上基準の種類>
(基準)
出荷基準
(引渡日)
商品等を工場などから取引先に出荷した日

(基準)
着荷基準
(引渡日)
相手方に着荷した日

(基準)
検収基準
(引渡日)
取引先に商品を納品し、検収を受けた日

(基準)
使用収益
開始基準
(引渡日)
取引先が商品等(不動産など)を使用収益できるようになった日

(基準)
船積基準
(引渡日)
商品等を船積みしたタイミング

役務の提供に係る収益の計上時期

建設請負など、物の引渡しを必要とする場合の収益を計上する時期は、その物の全部を引渡した日です。

運送や技術指導のように、物の引渡しを必要とせず、役務の提供だけで完了するものについては、役務提供をすべて完了した日に収益を計上することになります。

ただし、一個の建設工事等の中で完成した一部分を引き渡しする都度、その引渡割合等に応じて工事代金を収入する旨の特約や慣習があるなど、一定の事実があるケースにおいては、例外的にその完成した部分の引渡量や引渡割合などで区分した単位ごとに収益計上しなければなりません。

営業外収益の計上時期

固定資産を譲渡した際の収益は、商品や製品等の販売と同様「引渡しがあった日」を計上時期とし、例外処理として契約の効力発生日を基準にすることも認められています。

預金・貯金から発生する利子については、その利子の計算期間の経過に応じて計上するのが原則ですが、一定のものについては利払日基準を用いることも可能です。

他の法人から受ける剰余金の配当等については、その剰余金の配当等の金額が確定したときに計上するのが原則です。

ただし、一定の場合には、支払いを受けた日(現金基準)に計上することも認められています。

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居住用財産の買換え特例の適用要件および引き継ぐ取得価額の計算方法

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