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中小企業技術基盤強化税制とは|制度概要・申請手順・実務上の注意点を解説

中小企業技術基盤強化税制は、研究開発に取り組む中小企業の税負担を軽減し、技術力の向上と投資促進を支援する制度です。

要件を満たせば大きな節税効果が期待できますが、適用するには制度の理解と実務対応が不可欠です。

本記事では、中小企業技術基盤強化税制の適用要件、申告手続き、実務上の留意点について解説します。

【この記事の監修者】
讃良周泰税理士事務所 税理士 讃良 周泰

中小企業技術基盤強化税制の概要

中小企業技術基盤強化税制は、中小企業が行う研究開発活動に要する費用の一部を法人税額から控除できる制度です。

技術力の向上と研究開発投資の促進を目的としており、青色申告書を提出する一定の中小企業者が対象となります。

研究開発税制には、「中小企業技術基盤強化税制」以外に、「一般試験研究費の額に係る税額控除制度」と「特別試験研究費の額に係る税額控除制度(オープンイノベーション型)」があります。

適用にあたっては、各制度の要件や併用可否を事前に確認し、最適な制度選択を行うことが求められます。

中小企業技術基盤強化税制の適用要件

中小企業技術基盤強化税制の適用には、法人の規模や研究活動の内容に関する要件を満たす必要があります。

対象法人

本制度の適用対象となるのは、青色申告書を提出しており、かつ、次のいずれかに該当する中小企業者です。

  • 資本金または出資金の額が1億円以下の法人
  • 資本金・出資金を有しない法人のうち、常時使用する従業員数が1,000人以下の法人

ただし、以下のいずれかに該当する法人は、中小企業者であっても制度の適用対象外となります。

  • 一の大規模法人(資本金1億円超の法人等)に、発行済株式等の2分の1以上を所有されている法人
  • 二以上の大規模法人から、発行済株式等の3分の2以上を所有されている法人
  • 過去3事業年度の所得金額の年平均が15億円を超える法人
  • 通算制度における適用除外事業者

控除対象となる試験研究費

控除対象となるのは、以下のような研究活動に要する費用です。

  • 製品の製造や技術の改良、考案、発明に係る試験研究費(新たな知見を得るため、または利用可能な知見の新たな応用を考案するために行うものに限る)
  • 対価を得て提供する新たな役務の開発(サービス開発)に係る一定要件を満たした試験研究費

<製品の製造等に係る試験研究費に該当する主な費用>

  • 試験研究を行うために要する原材料費、人件費、経費
  • 試験研究のために外部に支払う委託研究費
  • 技術研究組合に支払う賦課金
  • 試験研究のために使用する減価償却資産の減価償却費

<サービス開発に係る試験研究費に該当する主な費用>

  • 試験研究を行うために要する原材料費、人件費、経費
    (人件費は、専ら従事する情報解析専門家に対するものに限る)
  • 試験研究のために外部に支払う委託研究費
  • 試験研究のために使用する減価償却資産の減価償却費

研究費用に充てるため、他者から支払いを受ける金額がある場合には、その金額を控除した金額が対象となります。

また、内国法人が、その法人の国外事業所等を通じて行う事業に係る費用については、適用対象外です。

中小企業技術基盤強化税制の控除率と上限

中小企業技術基盤強化税制では、試験研究費の割合に応じて税額控除の限度額が変動します。

また、一定の条件を満たす場合、税額控除の上限が引き上げられる特例措置も設けられています。

税額控除限度額

税額控除限度額は、試験研究費に税額控除割合を乗じて算出します。

試験研究費割合が10%以下で、かつ増減試験研究費割合が12%以下の場合、税額控除割合は12%となります。

一方、試験研究費割合が10%を超える場合や、増減試験研究費割合が12%を超えるときは、税額控除割合が最大で17%まで上昇する可能性があります。

なお、具体的な税額控除限度額については、専門家に確認したうえで算出してください。

税額控除上限額

税額控除の上限は、原則として事業年度における調整前法人税額の25%までです。

算定した税額控除限度額が25%を超えた場合には、25%に相当する金額が税額控除の上限額となります。

ただし、当該事業年度が一定の要件を満たす場合には、上記の25%に最大10%を上乗せした、合計35%まで控除限度額を引き上げることが可能です。

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