契約書のひな形、内容証明郵便書式、労務書式、
会社法議事録・通知書のテンプレートが無料

リベンジポルノは犯罪になる!?

動画解説はこちら

「リベンジポルノ」が世界中で問題化しているようです。

リベンジポルノとは、別れた元恋人のプライベート写真や動画などをネットに公開する卑劣な復讐で、日本でも先日、男が元彼女を脅すという事件が起こりました。

事件はこうして起きた

警視庁青梅署は、元交際相手の女性に「交際を続けなければ裸の写真をばらまく」などと脅した無職の男(30)を強要未遂の疑いで逮捕しました。

調べによると、女性が別れ話を切り出した直後から、男は6日間に4回に渡って携帯電話から写真や動画を添付したメールを送信し、脅していたようです。

リーガルアイ

ネットに流出した写真や動画などの情報は完全に回収するのが難しく、いったん流出すると半永久的に世界中でさらされ続けることになります。

ネット社会の現代、リベンジポルノの問題は世界各国で起きています。

アメリカでは、2013年10月1日に施行された「リベンジポルノ非合法化法」によって、嫌がらせ目的で個人的な写真・映像を流出させたとして有罪になると、最高で禁錮6ヵ月もしくは最高1000ドルの罰金刑の対象となりました。

この法律では、合意の上で撮影された写真であっても写った人の同意なく投稿されれば違法とみなされるということです。
一緒に撮影した写真を、相手の同意を得ず、別れた後にネットに投稿すると違法になるということです。

ちなみに、同法では流出者と撮影者が同一人物でない限りこの法律は適用されないという制限があるようです。

日本でも、リベンジポルノの問題は国会でも取り上げられ、法規制の議論も起きています。

2013年10月、東京都三鷹市で起きた女子高生ストーカー殺人事件で加害者が被害者のプライベート写真と動画をウェブサイトで拡散させたことで一気に問題化しました。

谷垣禎一法相は、「名誉棄損罪が適用できる。被害者が18歳未満なら、児童売春・児童ポルノ禁止法の可能性がある。現行法で対処できる」と国会で答弁しました。

では、仮に今回の事件を現行法で見ていくと、どのような罪に問われるでしょうか。

【強要罪】

交際を続けるように強要したので、強要罪が適用されます。

刑法第223条(強要)
1.生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、又は暴行を用いて、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者は、3年以下の懲役に処する。

【脅迫罪】

強要はしなくても、「裸の写真をばらまくぞ!」などと脅すと、脅迫罪になります。

刑法第222条(脅迫)
1.生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。

【名誉毀損罪】

写真の内容によっては、社会的評価を低下させるので、名誉毀損罪にもなりえます。

刑法第230条(名誉棄損)
1.公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。

【恐喝罪】

さらに、「裸の写真をばらまかれたくなければ、金を払え!」などと、お金を要求すると恐喝罪になってしまいます。

刑法第249条(恐喝)
1.人を恐喝して財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。

「いくら恋人でも、そんな写真は撮らせなければいいのだ」という考えもありますが、2人の関係性から断れない場合もあるでしょうし、知らないうちに撮られている場合もあるでしょう。

しかし当然ながら、卑劣な行為をした報いは、やはり罪に問われることになるのです。

以前、店の冷蔵庫に入って写真を撮り、Twitterなどにアップロードする行為が話題になりました。

その他にも、アイスケースに頭を突っ込む、電車内で全裸、公衆電話ボックス内で花火、線路内に立ち入り、寿司屋で醤油さしを咥える、家電量販店の洗濯機の中に入る、蕎麦屋の厨房の洗浄機に入るなど、などさまざまな写真が投稿されて問題となりました。

インターネットとソーシャルメディアが発達して個人が容易に全世界に意見などを発表することが容易になりました。

便利で楽しいということで、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の利用者も急増しています。

経営に役立つ無料セミナー・無料資料請求
PREVNEXT