会社の決算書をどうみたらいいのかわかりません。決算書をみる時の視点やポイントを教えてください。
【この記事の著者】 江黒公認会計士事務所 公認会計士 江黒 崇史
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会社の数字は、そのままみても何も物語りません。
まずは時系列にみることを意識しましょう。その会社が伸びているのか否か、一目瞭然です。
また、同業者と比較することで自社の状況がよりわかります。
【決算書の垂直視点】
たとえば、同じ事業で売上100万円のA社とB社があったとします。
それだけではどちらが良い会社なのか、伸びている会社なのかわかりません。
しかし、決算書を時系列に比べれば、どちらが伸びているか一目瞭然です。
【A社】 | 【B社】 | ||||||||||||||||||||||||
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決算書を時系列に並べることで、自社の決算の状況がわかりますし、他社との比較が容易になります。
これまで、自社がどのように経営していたのか、過去からしっかりと学び、これからの経営に活かしていきましょう。
このように、時系列で会社をみる視点を「垂直視点」といいます。
【決算書の水平視点】
一方、他社と比較する視点を「水平視点」と呼びます。
垂直視点 | 企業を時系列推移でみる |
水平視点 | 企業を他社と比較してみる |
垂直視点を用いることで、時系列に損益を確認できます。
その結果、上記のA社、B社のように、伸びている会社と苦戦している会社が一目瞭然となります。
また、水平視点として自社を同業他社と比較してみると自社のビジネスや他社のビジネスの戦略がみえてきます。
たとえば、同じアパレル事業をしているA社とB社の売上を比較してみます。
【A社】 | 【B社】 | ||||
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売上が同額でも、店舗数はA社が1店舗、B社が4店舗であればA社の方が効率的で優れた経営をしていることがわかります。
A社1店舗当たり売上高 | 100 |
B社1店舗あたり売上高 | 25 |
店舗数以外にも店舗の面積や従業員一人当たり売上を比較することも良いでしょう。
さらに、ライバル企業について調べられるなら、「売上の構成」や「製品別原価率」の研究をしたり、「広告宣伝費」の使い方などを研究することで自社の経営に活かすことができるでしょう。