契約書のひな形、内容証明郵便書式、労務書式、
会社法議事録・通知書のテンプレートが無料

補助金取得のための不正会計とは?

husei20

補助金取得のために行われる不正会計もあるのでしょうか?


【この記事の著者】 江黒公認会計士事務所 公認会計士 江黒 崇史
http://www.eguro-cpa.com/

これまで、さまざまな不正会計を見てきました。

多くは自社の損益計算書を良く見せるための不正ですが、じつは中には補助金を不正かつ過大に取得する目的で不正を働いた事例もあります。

不正を働いたのは、ソフトウェアや情報システムの開発・販売等を行っている、ある上場会社の子会社です。

当該子会社が次世代エネルギー技術実証事業費補助金を不正かつ過大に獲得するために、当該事業にかかる経費や人件費を水増しして、過大な補助金申請を行いました。

過大申請した会社が悪いのはもちろんですが、過大申請のために過大な経費などを協力した協力会社にも問題があります。

不正への手口は非常にシンプルです。

1つのパターンが下記となります。
(下記図は調査報告書に基づき筆者が加工)

husei20-01

不正実施会社は、協力外注先から取引実態がない架空の業務委託費用や実際に支出が必要な額よりも多額の業務委託費用、もしくは設備購入代金等を協力外注先に対して払うことにより、事業費の水増しを行っていました。

さらに、協力外注先へ過大に払った外注費用を還流させるために、以下のような流れもありました。

PREVNEXT

関連記事

優劣はあるのか?税務調査を担当する部署の種類と特徴を解説

税務調査は基本的に税務署の職員が行いますが、申告内容によっては国税局やマルサが調査担当者となることもあります。 本記事では、税務調査を実施する部署...

エアコンの使用禁止は認められるのか

先日、大手ドラッグストアチェーンを全国展開している企業が、店舗に対し暖房の使用を禁止しているとネットニュースで見ました。エネルギー価格の高騰によ...

検証!自動運転車実用化への法的問題点とは?

ドライバーが運転せずに自動運転で走行する、いわゆる「自動運転車」の開発が急ピッチで進んでいるようです。 技術的な部分の開発はどのくらいまで...