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会社の経費で飲食すると書類送検!?


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自分のお金でもないのに、会社の経費が手元にあったからといって、同僚や後輩を誘って飲食をした…そんな経験のある人もいるのではないでしょうか?

気をつけてください!
その行為、犯罪になるかもしれません。

今回は、以前起きた事件を事例として「業務上横領罪」について解説します。

事件はこうして起きた

「捜査諸雑費で同僚や部下と飲食、警部補書類送検」
(2014年9月4日 読売新聞)

山梨県警は、捜査諸雑費を私的に流用したとして、韮崎署の男性警部補(56)を業務上横領容疑で甲府地検に書類送検し、停職6ヵ月の懲戒処分にした。
2014年4月に行われた、山梨県警会計課監査室の監査で発覚した。

男性警部補は、2009年3月~2011年3月にかけて、当時勤務していた南甲府署で3回、また、2014年3月に南アルプス署で1回、合わせて計4回、捜査諸雑費として支給された現金(計1万868円)を同僚や部下との飲食代に流用して横領した疑い。

男性警部補は容疑を認め、横領した全額を返済し、依願退職した。

リーガルアイ


【会社の経費を私的に使うと…】
このケースでは、警察官が経費を業務以外の飲食代に使ってしまったというものですが、民間企業の会社員でも同じようなことをしてしまえば当然、業務上横領罪に問われる可能性があります。

「刑法」
第253条(業務上横領)
業務上自己の占有する他人の物を横領した者は、10年以下の懲役に処する。

また、会社の経費で飲食したということは、会社をだましたことにもなるため「詐欺罪」になる可能性もあります。

「刑法」
第246条(詐欺)
1.人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。
2.前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

ちなみに、他人のものを横取りする、自分のものにする罪には業務上ではない「横領罪」もあります。

「刑法」
第252条(横領)
1.自己の占有する他人の物を横領した者は、5年以下の懲役に処する。

これを、「単純横領罪」という場合もあります。
法定刑は、「5年以下の懲役」ですから、業務上横領罪のほうが罪は重くなりますが、いずれにせよ、罰金刑がなく懲役刑のみであることから考えると、横領罪は重い罪であるということは覚えておいてください。

【会社の備品を家に持ち帰ると…】
では、ボールペンやハサミ、ホチキスなどの会社の備品を家に持って帰ることも犯罪行為になるのでしょうか?

これも、もちろん「業務上横領罪」や「窃盗罪」になる可能性があります。

「刑法」
第235条(窃盗)
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

【領収書を改竄して会社に提出すると…】
次に、会社に提出する領収書を勝手に改竄して自分が使った分以上のお金を手に入れた場合はどうでしょうか?

この場合も、「詐欺罪」(刑法第246条)や「私文書偽造罪」(刑法第159条)になる可能性があり、さらに「民法」では損害賠償請求され、会社からは懲戒処分を受ける可能性もあります。

「刑法」
第159条(私文書偽造等)
1.行使の目的で、他人の印章若しくは署名を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する文書若しくは図画を偽造し、又は偽造した他人の印章若しくは署名を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する文書若しくは図画を偽造した者は、3月以上5年以下の懲役に処する。
2.他人が押印し又は署名した権利、義務又は事実証明に関する文書又は図画を変造した者も、前項と同様とする。
3.前2項に規定するもののほか、権利、義務又は事実証明に関する文書又は図画を偽造し、又は変造した者は、1年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。

なお、

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