契約社員に試用期間を設けることはできるか?



当社では、正社員については入社後3ヵ月間の試用期間を設けています。今後、契約社員にも試用期間を設けたいと考えていますが可能でしょうか? また、何か注意すべき点はあるでしょうか?

【この記事の著者】 定政社会保険労務士事務所 特定社会保険労務士 定政 晃弘
http://sadamasa.net/


契約社員やパートタイマーのような「期間の定めのある契約」(有期労働契約)により労働に従事する雇用形態であっても、試用期間を設けることは法的制約もないため理屈では可能です。

しかしながら、有期労働契約において試用期間を設けることは以下の理由により、可能であれば避けるべきでしょう。

有期労働契約期間での解雇には厳格な条件がある

「期間の定めのない契約」(いわゆる正社員として雇用する場合)において解雇を考える際に参照すべき労働契約法第16条では、以下のように規定しています。

「労働契約法」
第16条(解雇)
解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。


これを、「解雇権濫用法理」といいます。

一方、有期労働契約については、以下のように規定しています。

第17条(契約期間中の解雇等)
1.使用者は、期間の定めのある労働契約(有期労働契約)について、やむを得ない事由がある場合でなければ、その契約期間が満了するまでの間において、労働者を解雇することができない。


ここでいう「やむを得ない事由」の範囲とは、第16条の「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当である」場合より狭いものと解釈されています。

よって、有期労働契約に試用期間を設け、その満了をもって契約を終了させる行為は解雇に該当するだけではなく、有効性についても厳格に判断される可能性があるのです。


有期労働契約社員に試用期間を設けないことは理に適っている


契約の更新を期待させるような言動は慎むとか、労働条件通知書(雇用契約書)や規程類の整備、遅刻欠勤が続くのであれば注意したり、成績が上がらないのであれば指導を行う等、あらゆるリスクに備えた対応も必要となってきます。

有期労働契約の期間は原則として上限3年間ですが、一般的には数ヵ月~1年の間で契約を締結していることがほとんどでしょう。

そこで、6ヵ月間という短期間での有期で労働契約の締結をしようとしている場合に、試用期間を設ける意味があるのかについて考えてみましょう。

 

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