「LGBT」という言葉や意味については知っていたのですが、最近では、LGBTの方たちに対する「SOGIハラ」が問題になっているということを知りました。
SOGIハラとはどのような意味で、何が問題となっているのでしょうか?
【この記事の著者】 定政社会保険労務士事務所 特定社会保険労務士 定政 晃弘
「SOGI」とは、Sexual Orientation and Gender Identityの略です。
日本語に直訳するなら、「性的指向と性自認」となります。
「SOGIハラ」は「ソジハラ」(あるいは「ソギハラ」とも言うようです)といいます。
性的指向とは、自分は男性を好きなのか、それとも女性が好きなのかという自分が好きな性のことをいうのに対し、性自認とは自分は男性なのか、それとも女性なのかという自分自身が認識している性のことをいいます。
従って、大多数の男性の性的指向は女性、性自認は男性ということになります。
「LGBT」はレズビアン(女性の同性愛者)、ゲイ(男性の同性愛者)、バイセクシュアル(男性女性の両性愛者)、トランスジェンダー(生まれた時の身体的性と性自認が異なる)の頭文字を並べたものですが、SOGIは上記の例でわかるように、LGBT以外の方も含まれます。
つまり、LGBT以外の方であってもSOGIハラを受ける可能性はあるのです。
では、どのような言動がSOGIハラに該当するのでしょうか。
「JobRainbow MAGAZINE」(LGBTに対する取り組みについての口コミ情報やお役立ちコラム等が閲覧できるメディア)によると、
・心の性が一致しない学生に戸籍上の性の制服を強要すること
・カミングアウトしたことなどを周囲に言いふらすこと
が新聞記事の引用として挙げられています。
もちろん、本人に向かって「ホモ!」などと言う行為も該当します。
ちなみに、「カミングアウトしたことなどを周囲に言いふらすこと」は、本人が同意していないにも関わらず、本人の性的指向や性自認を暴露するもので、「アウティング」といわれます。
このように、最近特に問題視されることが多くなってきたSOGIハラについて、率先して対策に取り組んでいる企業の例を挙げておきます。
トランスジェンダーの人からの要望を受け、性別欄をなくした履歴書の販売を開始。
2.KDDI
同性パートナーの子供を社内制度上「家族」とし、2020年6月より育児休業等を利用できるように
した。
3.ユニリーバ・ジャパン
採用選考の過程において、性別欄や顔写真の添付を不要とした。
連合の資料では、