契約書のひな形、内容証明郵便書式、労務書式、
会社法議事録・通知書のテンプレートが無料

給与から税や保険料以外のものを控除する場合

ある社員が社有車で事故を起こし当社に損害を与えたため、その賠償として給与から一定額を天引きしたいと思っています。

所得税や社会保険料以外のものを給与から控除する場合、何か注意しなければならないことはあるのでしょうか。

【この記事の著者】 定政社会保険労務士事務所 特定社会保険労務士 定政 晃弘

社員が社有車で事故を起こした場合、就業規則に懲戒処分の一つとして「減給」が規定されているのであれば、その内容に従い給与から減給することは可能です。

そうではなく、発生した損害を賠償として社員に求める場合、過去の裁判例ではある程度の請求(求償)は認められてはいますが、全額が認められることはまず無いと思っておいてください。

今回のご質問のケースでは、損害の一部を給与から天引きしたいとのことですが、そのような対応は避けるべきです。

労働基準法第24条において、賃金は労働者に全額支払うことが義務とされています(全額払いの原則)。

例外として「法令に別段の定めがある場合」や「賃金控除に関する労使協定を締結した場合」が規定されており、前者は所得税や住民税、健康保険料や厚生年金保険料、雇用保険料などの社会保険料を指します。

後者は、社宅料や財形預金などを給与天引きするため締結する労使協定ですが、ここで協定すればどのようなものでも天引きできるのかということが問題になります。

これについては次のような通達があります。

デジタルマーケティング eラーニングサービス
PREVNEXT

関連記事

社員のメンタルヘルスに関する相談はどこにすればいいのか?

新型コロナウイルス感染症の収束が見えない中、社員の中にはメンタルヘルスの不調を訴える者も出てきています。 社内にはヘルスケアを行なうよ...

収益認識に関する会計基準と法人税法の関係

2021年4月1日より、「収益認識に関する会計基準」の適用が始まります。 2018年3月に公表されたこの基準に合わせる形で、法人税についても改正が行...

役員報酬を増減した際の定期同額給与判定と税務調査における論点

役員報酬を損金算入する際の要件の一つである「定期同額給与」は、税務調査で指摘を受けやすい項目です。 報酬金額はもちろんのこと、役員報酬を増減させる場合...