書類や帳簿のスキャナ保存制度とは?




弊社では、経理の合理化のために電子データでの帳簿の保存を導入したいと考えています。
その際の注意ポイントなどについて教えてください。

【この記事の監修者】 讃良周泰税理士事務所 税理士 讃良 周泰

会社における毎日の取引で発生する書類や帳簿などを電子データで保存することができる「スキャナ保存制度」が緩和されたことにより使いやすくなりました。
そこで今回は、「スキャナ保存制度」の要件などについて解説します。

緩和された内容

・スキャナ機器が原稿台と一体型という要件を廃止し、デジカメ、スマホの撮影が認められるようになりました。

・小規模企業者の特例の創設で、電磁的記録の過程が省略されました。


スキャナ保存の対象

相手から紙で受領した領収書、請求書などの書類


スキャナ保存の過程

見積書や注文書などのお金の流れに連動しない一般書類と、領収書などのお金の流れに連動する重要書類に区分されます。

(1)一般書類

3ヵ月に1度など定期的にスキャナ保存した一般書類にタイムスタンプ(電子版の日付印)を付与し、破棄又は保存を選択します。
受領者や外注先を含めて誰が実施しても問題ありません。

(2)重要書類

イ)原則
①スキャナ保存をする
②タイムスタンプを付与する
③相互けん制により、受領後、最長で1ヵ月+7日間の間に、受領者と別の確認者(外注先を含む)が画像と紙の書類をチェックする(上記①、②は誰が実施しても問題ありません)
④定期検査(最終チェック)により、年1回以上は受領者及び確認者とは別の人が画像と紙の書類をチェックする

ロ)小規模企業者の特例(相互けん制が省略できる特例制度)
①受領者がスキャナ保存をする
②受領者が受領後3日以内にフルネームで署名し、タイムスタンプを付与する(期日が過ぎれば、原則通り相互けん制が必要)。
ただし、海外出張などで通信の不備でやむを得ない場合は期日が過ぎても認められる
③税務代理人(顧問税理士)が定期検査により、画像と紙の書類をチェックする
④小規模企業者の場合、経営者の人数を除いた常時使用する従業員の数が下記の要件を満たすこと
・製造業や建設業など: 20名以下
・小売業、卸売業、サービス業: 5名以下

ハ)相互けん制、定期検査で画像と紙の書類が違うなどの不備がある場合
受領者などへ差し戻す

ニ)定期検査後
紙の書類の保存又は破棄を選択する

スキャナ保存により電磁的記録で保存した書類の証拠能力

電磁的記録で保存した書類は電子署名をすることで民事訴訟法228条4項の要件を満たし、民事上の証拠能力は保証されます。

参考サイト:http://www.c-a-c.jp/about/law.html

事前申請の内容

(1)申請期限
スキャナ保存を開始する3ヵ月前までに申請書を提出し、税務署長等の承認を得ます。

(2)添付書類
・適正事務処理規程(相互けん制、定期検査、再発防止策を記載した運用規定)
・事務処理規定(書類の作成又は受領から入力までの各事務の処理に関する規程)
・小規模事業者の特例により税務代理人に定期検査を依頼するなどの場合については外注先との契約書

(3)対象書類の選択
規則性を持たせることを前提に、支店や部署単位、勘定科目や人単位で、スキャナ保存をする書類を選択できます。

入力者等の情報の保存・確認

入力者と、その直接監督する人の情報を電磁的記録又は書面で確認できるようにすることが決められています。

機器や電子帳簿保存法に対応した会計ソフト(経費精算システム)で解決できる上記以外の要件

 

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