
厚生労働省のキャリアアップ助成金は、非常に多くの会社が活用していると聞きますが、民間の助成金啓発団体が企業に対して不正受給を指南しているのではないかという噂を耳にしました。
どのような疑いをもたれているのでしょうか。

キャリアアップ助成金にはいくつかのコースがあり、最も知られていて、活用されているものは「正社員化コース」です。
これは有期契約労働者等の非正規雇用労働者を、正規雇用(いわゆる正社員)した場合に受給できる助成金です。
受給するためにはいくつかの条件を満たす必要があり、
・正社員転換する前の非正規雇用の期間が6か月以上であること
・正社員転換後の賃金は、転換前の賃金より3%以上増額していること
などがあります。
条件をすべて満たした場合の受給額は、中小企業で重点支援対象者であれば1人につき80万円で、1年度につき20人まで申請することができます。
活用しやすく、受給額もそれなりの額となることもあってか、助成金の中で一番人気が高いものとなっています。
今回、ご質問にある民間の助成金啓発団体が不正受給を指南しているという件ですが、それはフジテレビの報道によるものです。
「採用当初から正社員だったにもかかわらず、契約書を有期雇用(契約社員)で雇ったと書き換える」というのが指南の典型的な手口で、具体的には労働条件通知書の「雇用期間」を「期間の定めなし」としていたものを「期間の定めあり」に書き換えるケースです。
この結果、本来なら入社時から正社員として雇用契約が成立していたにもかかわらず、これが契約社員としての雇用契約にすり替わることとなり、その上で、この契約社員を6か月以上経った後に正社員へ転換し、さらに6か月以上経過すれば、正社員化コースの申請が可能となります。
実際に申請をするのは企業側で、この団体が行うことはありません。





