会社の決算書をみる時は、どんなことを意識すればいいでしょうか?また、注意すべきポイントはありますか?
【この記事の著者】 江黒公認会計士事務所 公認会計士 江黒 崇史
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前回、お伝えしたように会社の数字はそのままでは何も物語りません。
まずは時系列である垂直視点、次に他社と比較する水平視点が大事です。
今回はさらに「3つの目」を意識してみましょう。
【3つの目を意識して決算書をみる】
決算書には、様々な勘定科目や細かい数字が載っています。
勘定科目では「売掛金」、「未収入金」、「前払費用」、「立替金」など似たような科目名があります。
「販売費」および「一般管理費」であれば、数万円から数千円の数字が載っていることがあるでしょう。
経営者が自社の決算を把握するのに、いきなり細かい勘定科目や数字をみてしまっては自分を見失ってしまいます。
そこで、次の「3つの目」を意識して決算書をみていきましょう。
鳥の目 | 鳥のように全体を俯瞰してみる |
魚の目 | 魚のように川(企業業績や社会情勢、市場)の流れを意識してみる |
虫の目 | 虫のように小さい視点で細かくみる |
【鳥の目でみる】
まずは「鳥の目」で全体を俯瞰してみていきましょう。
いきなり細かい数字をみていては迷子になってしまいます。
前回も述べたように決算書については時系列に比較をしたり、他社と比較したりするなど大きな目で自社の決算書をみていきましょう。
全体を意識することで、前期より売上が増えたのか減ったのか、利益が増えたのか減ったのか、自社の状態を大きく把握できるでしょう。
【魚の目でみる】
次に「魚の目」で企業の業績の流れや自社のおかれた市場環境、さらに社会情勢の流れ等をみて、