勤務地限定社員制度のメリットとデメリットとは?





当社では近年の社会情勢の変化に対応すべく、人事制度の改定を検討しています。
まず、第一弾として「勤務地限定社員制度」を新たに設けたいと考えていますが、導入のメリット及びデメリットにはどのようなことがあげられるのでしょうか?

【この記事の著者】 定政社会保険労務士事務所 特定社会保険労務士 定政 晃弘


少子高齢化や雇用のミスマッチ等もあってか、ここ数年あらゆる業種で人手不足の声が聞かれます。
新卒・中途、高卒・大卒を問わず人材獲得競争が激しさを増し、採用力の乏しい中小零細企業においては「人手不足倒産」という事態も起きています。

そのような状況下にあることから、社員にとって長く勤めやすい、働きやすい環境を整備することが企業存続の大きなカギといってもいいかもしれません。
ちなみに、厚生労働省が発表した平成29年6月の正社員の有効求人倍率は、集計開始以降初めて1倍を超え1.01倍になり、9月には1.02倍になっています。

人手不足の傾向は当面続くと思われるため、貴社でも対策の一つとして勤務地限定社員(地域限定社員)制度の採用を検討しているのでしょう。
そこで導入した場合のメリットとデメリットを考えてみたいと思います。

まず、メリットについて。
会社から見た場合は言うまでもなく「人材の確保」となります。
また、働きやすい環境が整い、離職率が減少することで「人材の定着」もメリットとなるでしょう。
定着すれば求人募集の際にもアピールすることができます。
目に見えて改善されたなら、自社ホームページの採用サイトにも掲載するべきです。

社員から見れば、育児や介護などの問題を抱えていても、あるいは将来そうなることが予測されていても、転勤がないことから安心して働くことができます。
たとえ、そのような問題がまったくなくても、転勤自体を望まない方は意外と多いと思います。

次にデメリットですが、会社にとっては勤務地限定社員用の制度を整備する必要があるため、人事管理が煩雑になります。
その他、厚生労働省の「<多様な形態による正社員>に関する研究会報告書」が実際の事例として挙げているものに、「無期契約やステップアップを望まず、アルバイトのように、好きなときに働いて、好きなときに辞める、という働き方を希望する従業員への対応が難しい」等があります。

社員側のデメリットとしては、勤務している事業所が閉鎖された時には整理解雇となる可能性があったり、一般的な社員と比較して給与等の労働条件が低くなる傾向にあるという点が挙げられます。

勤務地限定社員(地域限定社員)制度は、これらのメリット・デメリットを理解したうえで導入を検討してください。

 

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