個人事業主の消費税の節税スキームについて





個人事業主にとっての消費税の節税スキームについて教えてください。

【この記事の監修者】 讃良周泰税理士事務所 税理士 讃良 周泰

個人事業主は、所得税や消費税などの税金は暦年で計算しなければなりません。

そこで、開業者向けに計算期間が強制的に定められる制度を考慮した消費税の節税スキームを説明します。

消費税の節税を最大限する方法

個人事業主の場合、開業した年とその翌年は原則消費税が免除されます。そのような条件での節税とは、消費税の還付を指します。

以下に、節税を最大限する手順を紹介します。

1.開業時に初期投資が多額かどうかを確認する

消費税が還付されるためには、「課税売上高に対する消費税 < 仕入税額控除」であることが絶対条件です。

仕入税額控除の計算対象となる課税仕入の金額が多額になる要因のひとつに、初期投資があげられます。
なぜなら、特に開業した年は販売数量や客数が伸びない傾向にあるため、課税売上高が少ないからです。
そのため、消費税の還付が受けられる可能性が高くなります。

2.開業するタイミングは年初より年末がベスト

個人事業主の場合、開業するタイミングをできるだけ年末近くにすることで、課税期間を短縮することができます。

消費税の納税義務が2年縛りのケースを例に考えてみましょう。

「1月に開業した場合の課税期間」
・開業した年/1月~12月⇒12ヵ月間
・2年目/1月~12月⇒12ヵ月間
・課税期間の合計月数/24ヵ月間

「12月に開業した場合の課税期間」
・開業した年/12月の1ヵ月間のみ
・2年目/1月~12月⇒12ヵ月間
・課税期間の合計月数/13ヵ月間

このように、開業する月によって、最大で課税期間の差は11ヵ月間になります。

3.事前に消費税の収支をシミュレーションする

開業した年の消費税の還付金額と翌年の納税額を事前にシミュレーションしましょう。

調整対象固定資産(100万円以上の棚卸資産を除く一定の資産)を取得した場合、3年間が課税期間となるので、還付金額と翌年、翌々年の納税額を計算してシミュレーションをする必要があります。
また、課税売上割合が著しく変更した場合など一定の調整計算がありますので注意が必要です。

4.課税事業者選択届出書を提出する

消費税の還付を受けるためには、自ら課税事業者を選択しなければなりません。
提出期限は、開業した年の12月31日までになります。

5.課税仕入になる初期投資の項目を吟味する

初期投資した金額が、すべて課税仕入になるとは限りません。
吟味する項目は次の通りです。

「課税仕入になる主な項目」
・建物の購入費用
・物件を借りる際の仲介手数料、礼金、返還されないことが確定している保証金や敷金
・フランチャイズの加盟金
・設備などの購入費用やリース物件の総額費用
・広告宣伝費や備品消耗品費などの費用
・在庫の購入費用


「課税仕入にならない主な項目」
・物件の賃貸契約の解約と同時に返還される敷金、保証金など
・フランチャイズ本部や得意先などに預け入れた営業保証金
・土地の購入費用


6.事業割合を算出する

初期投資した費用のうち、プライベートの部分は仕入税額控除の対象になりません。
たとえば、賃貸した物件を事業用60%、プライベート用40%で兼用して使用する場合は、前者の分だけ仕入税額控除が認められます。

7.課税対象となる売上高があるかどうかを確認する

還付されるためには、課税対象となる売上高があるかどうかの確認が必要です。
非課税の売上高に対する課税仕入は、仕入税額控除が適用されないからです。

非課税の売上高の主な項目は次の通りです。

・契約期間が1ヵ月間以上の住居用の賃貸収入(※)
・地代収入
・社会保険診療報酬


※住居用の賃貸収入かどうかは契約書の内容で判断しますので、実際に事業用として使用しているかどうかは関係ありません。

以上のように、

 

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