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国税犯則取締法の改正で何が変わったのか?改正点を解説


国税犯則取締法が改正されたようですが、何がどのように変わったのでしょうか?


【この記事の監修者】 讃良周泰税理士事務所 税理士 讃良 周泰

平成29年度の税制改正で、国税犯則取締法の廃止・国税通則法への編入に伴い、内容が改正・整備(明確化)されました。
編入日=施行日は、平成30年4月1日です。

そこで今回は、国税犯則法の改正について解説します。

国税犯則取締法の概要

国税犯則取締法とは、脱税の疑いのある犯則嫌疑者に対する調査方法を定めた法律です。

具体的には、内偵調査に基づいて、次の権限が各国税局及び沖縄国税事務所の査察部門に与えられています。
なお、この部門は通常の税務調査を実施する部門とは異なります。

(1)任意調査

犯則嫌疑者や参考人に対する質問、帳簿や書類の検査、任意に提出したものを領置(裁判所や捜査機関による押収)できる権限。

(2)強制調査

国税当局が裁判所から許可状の交付を受けて、それに基づき犯則嫌疑者に対して強制的に臨検(現場へ出向いて調べる)、捜索、差押できる権限。

これらの調査に基づき、査察官は犯則嫌疑者が刑事責任を追及すべき案件と判断した場合には、検察官へ告発します。
その後、検察官の捜査により起訴するかどうかが決まります。

主な改正点

(1)差押について

強制調査での差し押さえる物件の範囲が現物以外に拡大します。

①電磁的記録・接続サーバ保管・クラウド上のデータ(チャット・フリーメールなど)を現物ではなく、他の記録媒体(電子計算機など)に複写、または印刷したものを差し押さえることができるようになりました。

②上記①の保管者等に対して、他の記録媒体への記録や印刷することを命じることができるようになりました。
それに付随して、差押を受ける者に電子計算機の操作などの必要な協力を求められるようになりました。

③クラウド上の通信履歴(通信日時)について、通信事業者等に対して30日間(延長する必要があるときは最長60日間)を超えない期間、消去しないように求めることができるようになりました。
その際には、みだりに情報を漏らさないよう求めることが可能です。
なお、

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