入社時健診の実施日と近い場合、定期健診は受けなくてもいいか?


当社はIT企業です。定期健康診断を10月に実施する予定ですが、9月に中途採用し、入社時の健康診断を受診させた営業職の社員から、「忙しいので定期健康診断は受診できません。9月の入社時にやったのに、また受けなければならないのですか?」と言われました。就業規則にも定期健康診断の受診義務は規定していますし、健康管理の面からも受診させたいのですが…。

【この記事の著者】 定政社会保険労務士事務所 特定社会保険労務士 定政 晃弘
http://sadamasa.net/

結論から言えば、この方については10月の定期健康診断を受診させなくても構いません。
「労働安全衛生規則」の第44条第3項に以下のような規定がされているからです。

「第一項の健康診断は、前条、第四十五条の二又は法第六十六条第二項前段の健康診断を受けた者(前条ただし書に規定する書面を提出した者を含む。)については、当該健康診断の実施の日から一年間に限り、その者が受けた当該健康診断の項目に相当する項目を省略して行うことができる。」

この規定における「第一項の健康診断」とは次の11項目です。

1.既往歴及び業務歴の調査
2.自覚症状及び他覚症状の有無の検査
3.身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査
4.胸部エックス線検査及び喀痰(かくたん)検査
5.血圧の測定
6.貧血検査
7.肝機能検査
8.血中脂質検査
9.血糖検査
10.尿検査
11.心電図検査


ご相談のケースでは、入社時に実施した健康診断の項目について、上記11項目のうちいずれかについて未受診の項目があった場合は、定期健康診断で未受診項目に限り受診する必要が生じてきます。
もっとも、入社時健康診断に対応している医療機関で、法定項目を満たさないものを実施しているような例は今までに聞いたことがありませんが。

入社時の誓約書テンプレートはこちら

ところで、上記の「当該健康診断実施の日から一年間に限り」という規定について、次のような疑問を持つ方がいます。

「9月1日に入社時健康診断を受診したので、10月の定期健康診断は省略しました。次回の定期健康診断は来年の10月になる予定ですが、そうすると入社時健康診断から1年を超えてしまうので、9月に受診しなければいけないのでしょうか?」

 

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